「セスキ炭酸」、血液・皮脂汚れに効果的 消費者団体テスト
- 2018/4/12
- くらし
環境意識の高まりを背景に、洗濯に用いられることが多くなった「セスキ炭酸ナトリウム(ソーダ)」について、北海道消費者協会が商品テストを行った。コーヒーやぶどうジュースの汚れには洗浄効果が認められなかったが、血液、皮脂、あか汚れでは洗浄力を発揮。同協会は「セスキ炭酸ナトリウムは弱アルカリ性で、たんぱく質が主成分の血液やあか汚れに効果的。固着した食品色素のしみや泥汚れなどは合成洗剤などの界面活性剤のほうがよく落ちる」として、汚れの種類に応じて使い分けるよう呼びかけた。
テスト対象はスーパーやドラッグストアなどで購入した洗濯用のセスキ炭酸ナトリウム6銘柄。コーヒー、ぶどうジュース、カレー、ごま油、しょうゆ、血液、複合汚れ(襟あか汚れを想定)の7つの汚れに対する洗浄効果を、合成洗剤や洗濯石けんと比較した。洗濯条件は水温が10℃、40℃、つけ置き(40℃で3時間)の3条件とした。
テストの結果、コーヒー、ぶどうジュース、カレー、ごま油では、セスキ炭酸ナトリウムはいずれの洗濯条件でも洗浄効果を発揮しなかった。一方、しょうゆと血液の汚れについては、高い洗浄効果を発揮。複合汚れでは、洗濯条件が水温40℃の場合と3時間つけ置きした場合に汚れが落ちた。
セスキ炭酸ナトリウムはpH10.0前後の弱アルカリ性。重曹よりもアルカリ性が強く、たんぱく質を主成分とする汚れには高い洗浄効果を持つ。同協会は「水温が上がると活性化するので、40℃で洗濯するのが効果的。汚れがひどい場合は濃度を上げ、約40℃のぬるま湯につけ置きするとより効果が上がる」とアドバイスした。
使用する際、手荒れが発生する場合があるため、気になる人は手袋を着用すること。湿気を吸うと固まってしまうため、ふたのある容器に入れて保管してほしいとしている。