【米国】獲った動物食べないで PFAS汚染 一部地域で勧告

一部地域の野生動物から高濃度のPFASが検出されたとして、各州保健当局が獲った野鳥、哺乳動物、魚類、植物などを食べないよう勧告していることが、非営利団体U.S.PIRGの報告でわかった。PFASを含んだ汚泥肥料が農業地域で使われ、そこから野生動物の生息地や湖、河川などに広がったとみられる。ニューメキシコ州、メイン州、ミシガン州が勧告を出しているという。

ニューメキシコ州では、州南部のホロマン湖とその周辺の動物から高濃度のPFASが検出された。環境局の報告によると、メリアルカンガルーネズミの肝臓から1グラム当たり最高12万ナノグラムという記録的な濃度で検出が確認され、アメリカヒドリガモから1グラム当たり最高約3万8000ナノグラムが検出された。この湖では250種類以上の鳥類が生息し、そのうち41種類は狩猟が許可されている。この結果を受けて、州当局は一般の狩猟と釣りを禁止したという。

また、ミシガン州北部とメイン州中部でも、狩猟を行う人に対し、鹿や七面鳥を食べないよう勧告が出されているという。

U.S.PIRGは「PFASに汚染された汚泥肥料を畑に散布すると、汚染が何十年も続く可能性がある。何世代にも渡って影響を及ぼす可能性のある問題であり、米環境保護局(EPA)はPFAS混入汚泥肥料の規制なき使用を直ちに止めさせる措置を取らなければいけない」と指摘している。

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