リチウムイオン電池火災、過去最多の382件 東京消防庁

東京消防庁は7月13日、モバイルバッテリなどリチウムイオン電池を搭載した製品から出火した火災が2025年中に382件発生し、過去最多を更新したと発表した。焼損床面積は1283平方メートルと過去10年間で最大だった。今年に入っても火災が相次いでおり、5月末時点で179件と前年同期の約1.5倍のペースで急増している。

製品別では、モバイルバッテリが130件と突出。次いでスマートフォン(43件)、電動アシスト付自転車(25件)と続いた。出火時のバッテリ状況をみると、「充電中」が174件と最多だが、製品を使用していない「非充電中(待機中)」でも143件発生していた。月別では7月が43件と最も多く、8月、10月も高水準となっている。

負傷者数は2025年中が66人だったが、今年は5月末時点で早くも41人に達し、2024年中の40人を超えたほか、前年1年間の件数の半数を超えた。初期消火時に多く発生しており、燃えている電池に直接触れたり、消火のために近づきすぎて火炎にあおられたりして受傷していた。

同庁が公表した火災事例では、電車内で乗客の鞄からモバイルバッテリが出火し煙が上がったケースや、共同住宅の居住者が布団の上で横になっていた際、充電中のモバイルバッテリから突然火が噴き出し、熱傷を負ったケースが報告されている。また、コードレス掃除機に製造事業者指定外のバッテリを使用して充電中に出火した事例もあった。

同庁は、▽衝撃を与えないよう適切に取り扱い、むやみに分解しない▽車内や鞄の中など熱がこもりやすい場所での使用を控える▽製造事業者が指定する充電器・バッテリを使用する▽膨張、充電できない、バッテリの減りが早くなった、充電中に熱くなるなどの異常があれば直ちに使用を中止し販売店に相談する――ことを呼びかけている。万一発火した場合は近寄らず、火花が収まってから消火器や大量の水で消火し、119番通報するよう注意を促している。

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