【米国】黒人・ヒスパニックの住宅保険料、割高に設定 団体調査
- 2026/7/21
- 海外
米消費者団体の全米消費者連盟(CFA)は7月14日、黒人およびヒスパニック系の消費者が住宅保険料を平均して年間数百ドル多く支払っているとする調査報告書を公表した。全米の郵便番号区域ごとに保険料と人種構成を分析した。CFAは「保険会社は自主的に是正する意識がないようにみえる。州の規制当局が介入すべきだ」と訴えている。
調査報告「レッドライン:住宅保険料における人種的不平等の持続性」によると、黒人が多い地域では白人が多い地域より平均16%(年間約500ドル)高い保険料を、ヒスパニック系が多い地域では平均30%(同約950ドル)高い保険料を支払っていることが判明した。30年の住宅ローン期間に換算すると、黒人世帯で少なくとも1万5000ドル、ヒスパニック系世帯で2万8500ドルの追加負担となる。
保険会社が用いる住宅リスク要因を考慮に入れて調整した後でも、黒人地域で10%、ヒスパニック系地域で11%の格差が残った。また、人種間の格差は州によって異なり、黒人が多く住むミシガン州(黒人地域で年間74%・1768ドル高)や、ヒスパニック系が多数を占めるフロリダ州(ヒスパニック系地域で58%・5014ドル高)などで特に大きかった。
CFA住宅部門ディレクターのシャロン・コーネリッセン氏は「この人種間の保険料格差は、住宅取得能力や持ち家取得、世代を超えた資産形成の妨げになっている」と指摘。
CFA保険部門ディレクターのダグラス・ヘラー氏は「住宅ローンを組む所有者は全員、保険加入が義務付けられており、政策立案者にはこの市場を精査する特別な義務がある。それにもかかわらず、保険会社による人種差別的なパターンは、消費者や地域を守るべき議員や保険監督当局から十分な監視を受けていない」と述べた。
CFAの調査によると、一般的な住宅所有者の住宅保険料は2021年から2024年にかけて全国で24%上昇しており、家計を圧迫している状況となっている。
調査報告書は3つの政策提言で締められており、各州の当局に▽保険会社に定期的な検査と情報開示を義務付ける法制度の整備▽郵便番号や地理的区域を用いた保険料の設定の禁止を要求。保険会社に、取引レベルでの住宅保険データの年度ごとの開示を求めている。























