介護食品、遅れる普及 食事事故続発 農水省が活用働きかけ🔓

超高齢社会到来の前触れのように、高齢者による食品の誤嚥(ごえん)・窒息事故が深刻化している。

高齢者施設だけではなく、自宅での摂食でも事故は後を絶たない。日本は7年後の2025年に団塊世代が75歳以上、2040年には団塊ジュニア世代が65歳以上となる。3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という社会の到来だ。衣食住すべてにわたり対応が求められており、それは日々の加工食品でも同様。高齢者向けには誤嚥・窒息防止をはじめ、栄養価があり、咀嚼(そしゃく)しやすく、飲み込みやすい食品の開発・普及およびその制度的保証が前提となる。

運用検討は始まったばかりで、農水省は高齢者向けの食べやすい食品を「スマイルケア食」とし、JAS制度に位置付け普及推進を呼びかけている。だが、事故が止まない中での実効性ある対策は、管轄官庁が多元化している中では課題が多いとの意見も。スマイルケア食品とは何か、どんな点が特徴か。取材した。

農水省は、65歳以上の在宅療養患者の7割以上が「低栄養」か「そのおそれがある」と説明する。国立長寿医療研究センターの調査結果に基づくもので、在宅療養患者の3割が「噛む」ことに制限を感じているという。噛む行為の困難な人は…(以下続く)

(本紙「ニッポン消費者新聞」9月1日号より転載)

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