「苦情減った」企業増加 高齢者対応には苦慮 ACAP調査

企業のお客様担当部署で作る公益財団法人消費者関連専門家会議(ACAP、東京都新宿区)はこのほど、「企業における消費者対応体制に関する実態報告書」をまとめた。ホームページを活用した情報発信が進む中、消費者からの苦情が減少傾向にあることが判明。一方、増加する高齢者からの問い合わせに苦慮するケースも多く、企業が対応を模索している姿が浮かび上がった。

調査は昨年7月~9月、ACAP会員企業568社を対象に実施。そのうち214社(37.7%)が回答した。

調査結果によると、苦情件数が「増加した」と回答した企業は19%、「変わらない」が32%、「減少した」は40%となった。3年前の2015年調査では「増加した」31%、「変わらない」31%、「減少した」33%だったことから、企業に直接寄せられる苦情は減少傾向にあることがわかった。

消費者向けの情報発信については、ホームページにFAQや啓発情報を掲載する企業が55%に上り、前回調査の30%と比べて8割増加。ソーシャルメディアに取り組む企業も51%となり、前回調査(41%)よりも2割程度増加した。

苦情件数が減少傾向にある理由として、ACAPは「企業努力により(お客様対応の)品質やサービスが向上したことや、ホームページを活用して啓発や情報発信を積極的に行っていること」をあげたほか、消費者自らがネット上の掲示板やSNSを活用して問題解決を図っていることも一因だとした。

一方で、高齢者対応に苦慮する様子も明らかになった。高齢者対応が増加しているとの回答が目立つ中、対応に困ったケースを聞いたところ、「説明内容をご理解いただけない」(77%)、「お話が長くてなかなか終わらない」(64%)、「ご自身の主張だけを繰り返し、説明させてくれない」(63%)が上位に並んだ。8割の企業で特別な施策を実施していなかったが、マニュアルや高齢者向け用語集(通じる言葉への置き換え)などを作成する企業も一部あり、「対応を模索し始めている様子がうかがえた」と分析した。

そのほか、消費者対応部門の担当者数が、前回調査と比べて体制を維持もしくは強化している企業が多いこともわかった。調査結果の詳細はACAPホームページから閲覧できる。

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