違法な給与ファクタリング業者、取り締まり徹底を 日弁連

給与ファクタリングと称するヤミ金融業者が横行している問題で、日本弁護士連合会の荒中(あらただし)会長は5月22日、金融庁や警察庁など関係機関に対し、取り締まりの徹底を求める声明を出した。新型コロナウイルス感染症の影響で生活が困窮し、給与ファクタリング業者に手を出してしまうケースが増加しているとしている。

給与ファクタリングは給与を債権として買い取り、金銭を貸し付けるサービス。手数料と称して年数百%以上の高額な利息を徴収する事例が報告されるなど問題視されていた。貸金業法や出資法の適用を受けないなどと主張し、合法なサービスであるかのようにホームページなどで宣伝されているという。

金融庁は今年3月、こうした資金融通スキームが貸金業法の「金銭の貸付け」に当たるとの解釈を提示。給与ファクタリング業者が貸金業の登録を受けずにサービスを行うことは貸金業法に違反するとして、注意を呼びかけていた。

日弁連は貸金業登録を受けずに業務を行ったり、年利換算で109.5%を超える手数料を徴収したりするのは貸金業法と出資法に違反し、いずれも刑事罰の対象になると指摘。違法なヤミ金融の撲滅に向けて、関係当局に対し、取り締まりの徹底や相談体制の強化などを求めた。

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