【豪州】バーガーチェーン「グリルド」を提訴 環境寄付巡り誇張

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は6月16日、ハンバーガーチェーン大手のGrill’d(グリルド)が環境寄付に関する虚偽や誤解を招く表示を行ったとして、連邦裁判所に提訴したと発表した。オーストラリア消費者法違反に当たるとし、ACCCは「一種のグリーンウォッシングだ」と指摘している。

問題視されたのは、2021年1月から2024年4月にかけてグリルドが展開した「ツリー・デイ・チューズデイ(Tree Day Tuesday)」キャンペーン。同社はSNSやウェブ、店頭掲示物など26件の広告で「火曜日にハンバーガーを1個購入するごとに1ドルが植樹費用として寄付される」などと宣伝し、消費者の購買意欲を高めていた。

しかし、実際に寄付の対象となるのは、火曜日の購入であることに加え、購入品はメイン商品に限定、同社の会員プログラム「Relish」への加入、店内飲食での購入かつカウンターでの注文に限定、注文時のロイヤルティプログラムのバーコードのスキャン、他のキャンペーンとの併用禁止などの条件をすべて満たす必要があった。ACCCはこうした詳細な条件が消費者に十分開示されていなかったと主張する。

ACCCによると、キャンペーン期間中の火曜日に販売されたバーガーは500万個を超えたが、寄付対象となったのはわずか4%程度にとどまった。そのうち100万個超はRelish会員によって購入されたが、そこでも寄付対象は約17%にすぎなかった。

ACCCのジーナ・キャス=ゴットリーブ委員長は「(こうした誇張は)消費者が十分な情報に基づいた意思決定を行う機会を奪い、ひいては同社が競争上の不当な優位性を得た可能性がある」と指摘。「消費者に環境問題への関心を訴えかけようとする企業は、その主張が正確であることを確認し、条件や但し書きを適切に開示しなければならない」と警告した。

グリルドはオーストラリア全土に約173店舗を展開する大手チェーンで、環境・持続可能性・社会貢献への取り組みを前面に打ち出している。なお、今回の問題はACCCに匿名の通報が寄せられて発覚したという。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. オーストラリア競争・消費者委員会
    オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は6月16日、ハンバーガーチェーン大手のGrill'd(c
  2. ACCC
    オーストラリアでは毎年6月30日が会計年度の末日にあたり、この時期に合わせた年度末セールや決算セールc
  3. 消費者庁
    消費者庁と金融庁は6月11日、全国銀行協会など11の金融関係団体に対し、消費者安全確保地域協議会(見c
  4. コイン
    FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)が開幕した6月11日、フランス人の多くがスポーツ賭博に参c
  5. 東京都消費生活総合センター
    家庭教師の契約をめぐるトラブルが増加しているとして、東京都消費生活総合センターは契約前の慎重な検討をc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る