牛乳や卵、冷凍できます 英スーパーが保存方法周知 ロス削減へ

米国の非営利団体U.S.PIRGは10月7日、英国の大手スーパーが期間限定で立ち上げた冷凍食材専門店「セインズフリーズ」の取り組みを紹介し、米国でも食品ロス削減に向けた消費者教育として採用するよう呼びかけた。

英4大スーパーの一つ、セインズベリーが展開するユニークな取り組みは、英国を拠点とする国際NGO「WRAP」とのコラボで実現した。牛乳や卵、焼き菓子、生鮮食品などを冷凍保存した状態で陳列し、様々な食品が冷凍できることを消費者に知ってもらおうという狙いだ。

ロンドンのコンテナハウスモール「ボックスパーク」に9月27日、28日の2日間限定でオープンし、すべての食品が無料配布された。英国人が最も多く廃棄する食品リストの上位を中心に選ばれていて、製氷トレイで凍らせた溶き卵、小分けにしたひき肉、たまねぎやバナナなどの生鮮野菜・果物、魚、パン、焼き菓子、ハーブなどが並んだという。残った食品はフードバンク団体に寄付された。

セインズベリーの企業責任および持続可能性担当者はプレスリリースの中で、「消費者が食品ロスの削減に取り組み、便利なヒントを学べるよう支援していく。冷凍保存を知ることにより、これまで捨てていた食品の活用につながるだけでなく、賞味期限が近付いて割引された食品を購入することで、さらなる節約が可能になる」と語っている。

U.S.PIRGは「この取り組みは世界中どこでも簡単に採用できる。消費者が自宅で食品ロスの削減方法を学ぶのに有益な手法だ」と称賛。食品価格が高騰する中、節約にも役立つとして実践を呼びかけた。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. フランス消費者同盟
    動画投稿アプリ「TikTok」の複数のインフルエンサーが日焼け止めの危険性をあおり、使わないよう推奨c
  2. NCL
    米大リーグ、ワシントン・ナショナルズが観戦チケットを販売する際、手数料を開示していなかったなどとしてc
  3. 食品安全委員会
    食品安全委員会は7月23日、アレルゲンを含む食品のファクトシート(科学的知見に基づく概要書)を公表しc
  4. 東京都庁
    東京都は7月18日、2023年度インターネット広告監視事業の結果を公表した。1万6000件の広告につc
  5. コンシューマーリポート
    米消費者団体コンシューマー・リポートは7月12日、果物や野菜を洗う最も良い方法を示し、重曹や酢を用いc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る