【米国】洗車でもPFAS汚染発生 消費者製品から排除が必要

有料洗車場付近の地下水からPFAS(有機フッ素化合物)が検出される事例が確認されているとして、非営利団体U.S.PIRGが警告を発した。一部の洗車用フォーム、ワックス、コーティング剤にPFASが含まれている可能性があり、それが汚染源していると推測されるという。同団体はPFASフリーの製品を使うよう呼びかけている。

汚染防止リソースセンター(PPRC)によると、洗車場付近の地下水からPFASを検出した事例が少なくとも3件確認されているという。車体を洗い流す際に排水溝などに流れ込み、地下水や水処理施設を汚染した可能性がある。ただ、製品中のPFASを特定することは難しく、含有基準を下回っていることや企業の認識不足などにより表示されていないケースが多いという。

U.S.PIRGは「我々は二度と洗車をしてはいけないと言っているわけではない。PFAS曝露を減らすために消費者ができることは多い」と指摘。洗車場運営会社や自動車販売店に製品中のPFAS含有について確認する▽光沢剤やワックスは必要最低限にとどめる▽洗車場付近の汚染状況調査を自治体に依頼する▽自宅での洗車の際は「テフロン」「PTFE」の表示のある製品は避け、石けんと水だけを使う――よう呼び掛けた。少量のPFASでも時間の経過とともに有害性を持つ可能性があると警告している。

また、「汚染を食い止めるためには、国や州によるより厳しい規制が必要」とし、消費者製品からのPFASの段階的排除を求めた。

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