【仏国】W杯視聴者の4割が賭博 賭け金総額、最多12億ユーロ
- 2026/6/13
- 海外
FIFAワールドカップ2026(北中米W杯)が開幕した6月11日、フランス人の多くがスポーツ賭博に参加し、一部の人が過剰なギャンブル行動をするおそれがあることがフランス国家ギャンブル規制局(ANJ)の調査でわかった。この調査結果を報告した仏消費者団体のQue Choisir Ensembleは憂慮すべき問題だと指摘している。
ANJが5月に実施した調査によると、フランス人の57%が今大会を観戦すると回答。そのうち41%が「スポーツ賭博サイトやアプリ、または賭博店でワールドカップの試合結果に賭ける予定だ」と答えた。男性では49%、女性では29%が賭博を予定しており、特に18~34歳の若年層で意欲が高い。
賭け金総額は史上初めて10億ユーロの大台を突破し、12億ユーロに達する見通しだ。2022年W杯の5億9700万ユーロ、2024年パリ五輪の3億4200万ユーロを大きく上回るとみられる。また、2022年W杯では17万7000人がスポーツ賭博のアカウントを開設したが、今大会では新規開設者数が大幅に増加するとみられる。
ただ、こうした盛り上がりの裏に深刻な実態も明らかになった。ANJの分析では、国内に「過度な賭博行動」を示すプレーヤーがすでに約60万人いることが判明した。2023年初頭の39万人から急増しており、アカウントを持つプレーヤー総数の8.7%に相当する。増加ペースはプレーヤー総数の伸びを上回っており、依存傾向が広がっていることをうかがわせる。
さらに問題なのが業界の収益構造だ。ANJの調査によると、依存傾向のあるプレーヤーが業界全体の粗収益の60%を占めるとされ、2023年の54.9%から比率が上昇している。賭博会社は、ギャンブル依存者を特定し、支援プログラムを実施することがフランスの法律で義務づけられているが、実際に把握されているのは8万9000人にすぎず、ANJは「不十分」と批判している。
フランスでは2010年にギャンブル市場が自由化され、2019年以降、年間12%のペースで成長している。ANJの調査結果を踏まえ、消費者団体のQue Choisir Ensembleは、ギャンブル依存者が賭博事業者のビジネスモデルにおいて中心的な役割を担っていることを浮き彫りにするものであり、憂慮すべき問題だと分析している。
























