JAROへの苦情、過去最多1万2589件 不快なネット広告で
- 2026/7/24
- くらし
日本広告審査機構(JARO)がまとめた2025年度の苦情受付状況によると、不快な広告表現への苦情が増加し、苦情件数は前年度比49%増の1万2589件となった。これまで最多だったコロナ禍の2020年度(1万1560件)を上回り、過去最多を更新した。
JAROによると、ネット上の広告・表示への苦情は前年度の1.7倍に急増した。中でも広告の「表現」に対する苦情は2.4倍、「手法(掲載方法)」は2倍と、他の媒体に比べて突出した伸びとなった。
表現への苦情を巡っては、ネット広告を中心に「不快」「気持ち悪い」「怖い」といった声が急増した。要因の一つは、2024年度から増えていた性的な広告への苦情が、6~7月の報道をきっかけに世間の関心を集めたことだ。これにより性的な表現だけでなく、気持ち悪さや恐怖感を伴う表現全般への苦情も膨らんだ。
掲載方法への苦情では、GIFアニメなどがチラチラ動いて鬱陶しい、複数のサイトで同じ広告が繰り返し表示されるといった声が目立った。このほか、閉じるボタンがない・見つけにくい、広告が画面を覆って記事や動画が見られなくなる、ステマなど広告である旨の表示が不十分――といった苦情も寄せられた。
業種別では電子書籍・ビデオ・音楽配信が1171件で最多となり、医薬部外品が1076件で続いた。特に整腸剤や頻尿対策商品を扱う1事業者には737件もの苦情が集中し、「表現が汚い」「気持ち悪い」「しつこい」との声が目立った。近年は一部の事業者に苦情が集中する傾向が見られ、2025年度も同様の結果となった。
こうした状況を受け、JAROは広告主への情報提供を33回(苦情2470件分)実施した。審議結果を伝える「見解」発信は20件(厳重警告9件、警告11件)で、このうちインターネット上のものが17件を占めた。苦情が増えている美容医療関連の医療機関への見解も4件発信した。
JAROは「インターネット上の広告・表示に関する苦情の急増」「30代・40代女性からの申し立ての増加」「不快感を伴う広告表現や、消費者の意に沿わない誘導的な手法に対する苦情の増加」を例年とは異なる顕著な傾向と分析。広告主や媒体社、プラットフォーマーなど関係者に社会的責任の自覚と自主規制の前進を呼びかけている。
























