【英国】スプレー式日焼け止めを商品テストの対象外とする理由
- 2026/7/23
- 海外
英国の消費者団体「Which?」は、エアゾール式(スプレー缶)の日焼け止めについて、同団体の商品テストの対象から外している理由を明かした。じっとしていられない子どもや、背中など塗りにくい部分に手軽に使えると人気のスプレータイプだが、実験室での測定値と実際の使用状況には大きな乖離が生じる可能性があると指摘している。
同団体によると、国際標準(ISO)規格によるSPF測定では、噴射剤を抜いた「脱ガス」状態の液体を、通常のローション式と同様の方法で評価する。実験としては“理想的な最良条件”を作り出す形になっており、消費者が屋外で実際にスプレーする際の使用状況を反映していない可能性があるという。
また、スプレー式日焼け止めは噴射時に噴射剤も一緒に放出されるため、実際にどれだけの日焼け止め効果が得られるかは製品によって大きく異なる。2020年にオーストラリアのクイーンズランド工科大学が行った調査では、9製品の噴射剤の含有量は27~83%と開きがあり、推奨量を体の一部位(片腕など)に塗布するのに4秒で済む製品もあれば、14秒かかる製品もあった。
風の影響も無視できないと指摘する。微風でも噴霧された成分の3分の1以上が肌に届かず空気中に飛散し、風が強まるとさらに損失が増える可能性がある。表示通りのSPF効果を得るには想定よりも長く噴射する必要があり、結果的に割高になる可能性もある。前出の豪州の調査では、1缶で全身2~3回分しか賄えない製品もあり、こまめな塗り直しを続けると1日で1缶を使い切ることもあるという。
環境面の懸念もある。噴射剤には揮発性有機化合物(VOC)を含むものがあり、大気汚染の一因になり得る。廃棄する際も、空き缶の回収方法は自治体ごとに異なるため確認が必要となる。
同団体は、スプレー式を使う場合は使用のたびによく振り、肌から10~15センチ離して肌が濡れて光るまで十分に噴射し、肌に擦り込んで有効成分を均一に行き渡らせるよう呼びかけている。顔には直接スプレーせず、手にたっぷりと噴霧し、顔・耳・首に均一に伸ばすよう助言。こうすることで目に入ったり吸い込んだりすることを防げるという。























