【米国】5Gの近未来を検証 すべてがつながりスマート化進展

日本でも今年中に本格的なサービスが始まるとされる次世代通信規格「5G」――。映画をわずか5秒でダウンロードする超高速・大容量通信が売りだが、米国の消費者情報誌コンシューマー・リポートは1月6日、5Gが導く近未来の方向性を検証する記事を掲載した。5Gに対応したスマートフォン以外にもノートパソコン、スマートウォッチ、ゲーム、自動車などに広がり、様々なサービスが登場すると推察している。

コンシューマー・リポートは各分野の専門家にインタビューを実施し、「昨年は5Gが実用化した。今年は対応機器とネットワークの拡大にともない、消費者は徐々に生活の変化を目の当たりにすることになるだろう」と予測した。

半導体大手クアルコムの専門家によると、昨年は世界で40以上の通信キャリアが5Gサービスを開始。米国でも主要な4キャリアが消費者向けサービスを提供し、今年はサービス提供エリアの拡大が進むという。5Gの普及拡大に重要なのは「手ごろな価格の対応スマートフォン」だとし、低価格デバイス用の5Gチップを今春までに市販する計画を明かした。

また、サムスンの専門家は5Gの普及速度は「10年前の4Gよりもはるかに速いペースで進んでいる」と分析した。

5Gを利用した新しいサービスも生まれつつあるといい、各社が開発を急ぐ。クアルコムとレノボは共同で1500ドルのノートパソコンを今春に発売。外出先でもパフォーマンスが向上し、オンラインゲームがスムーズにできる。サムスンはAT&Tと提携して、アメリカンフットボールチーム「ダラスカウボーイズ」の本拠地、AT&Tスタジアムで5GのAR(拡張現実)機能の実証実験に着手。ARをいち早く導入した人気アプリ「ポケモンGO」は将来的に超高解像度3Dの超リアルな画像になると予測した。

さらにコネクテッドカーが進化し、交差点、付近の車、歩行者、スマートフォンなど周囲のすべてのものがセンサーと5Gでつながり、自動運転技術やその他サービスが大幅に向上。このシステムを拡大したスマートシティの開発も進められており、サムスンは韓国本社に小規模なスマートシティを作り、歩行者が交差点に近づくと信号機が赤になるシステムなどの実証実験を行う。医療分野ではロボット手術が広がる可能性があるという。

これらの技術は現時点で判明している近未来の姿の一部を示したもの。コンシューマー・リポートは「5Gが導く長期的な姿を予測するには水晶玉占いが必要だ」としており、業界の専門家でも将来像を見通せないようだ。サムスンの専門家は「スマートシティの実現にはさらなる高機能センサーの開発が必要。どの都市が手をあげ、誰がその費用を負担するのかも常につきまとう問題だ」とする一方で「実現すれば非常にエキサイティングだ」と語っている。

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