断捨離活況、中古品の事故に注意 改造品・リコール品かも

知人から譲り受けたり、リユースショップで入手したりした中古品による火災や誤使用事故が多発していることが9月24日、NITE(製品評価技術基盤機構)の調べでわかった。中古品は入手前の使用情報を得にくいため、不具合品や改造品、リコール対象製品を気づかずに使用しているおそれがある。

昨年1月には、ベルトが誤って取り付けられていた乳幼児用いすで女児が死亡する事故も発生。NITEは「改造品やリコール対象製品は入手・使用せず、説明書を確認して正しく使用してほしい」と呼びかけている。

非純正バッテリーから発火する中古ノートパソコン

非純正バッテリーが使われていた中古のノートパソコンの発火事故(NITEの事故再現映像より)

NITEによると、今年3月までの5年間に中古品の事故が計325件報告された。そのうち266件(82%)で火災が発生。中古品事故による死亡者は12人、重傷者は14人にのぼった。

事故の多い製品はパソコン(32件)、石油ストーブ(25件)、冷蔵庫(19件)、電気ストーブ(19件)、エアコン(16件)など。一方、死亡事故が発生した製品は介護ベッド(4件)、除雪機(3件)、乳幼児用いす・電気ストーブ、ガスファンヒーター・石油ストーブ(それぞれ1件ずつ)だった。

ノートパソコンや電気掃除機では非純正バッテリーの発火事故が発生。リコール対象品の電気洗濯機や電源コードが改造された電気ストーブでの火災も報告された。神奈川県で2019年1月、譲り受けた乳幼児用いすで女児が死亡する事故が起きた。背もたれに腰ベルトが誤って取り付けられてたことが原因で、幼児の頭が通るほどのすき間が生じていたという。

新型コロナウイルスの影響で断捨離を始める人も多いとみられ、NITEは不具合・改造品やリコール対象製品の譲渡や購入をやめるよう呼びかけている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. こどもの事故
    ゴールデンウィークを控え、宿泊先や親戚の家に置かれた製品で子どもが思わぬけがをする可能性があるとしてc
  2. 電話相談
    大阪弁護士会の消費者保護委員会は4月26日・27日の両日、紅麹サプリ健康被害110番を実施する。小林c
  3. 豪州消費者団体Choice
    住宅ローンや家賃に関する苦情が増加しているのは銀行が苦境に立たされている人を十分支援していないからだc
  4. 鶏肉
    日本政策金融公庫が実施した畜産物の購入に関する消費者動向調査によると、食肉と牛乳について、およそ6割c
  5. コンシューマーリポート
    4月22日のアースデイを前に、米国の消費者団体コンシューマー・リポートは気候変動が消費者の財布に与えc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る