エアフライヤーでアクリルアミド生成 香港消費者委テスト

油を使わず、高温の空気で揚げ物調理するエアフライヤーについて、香港消費者委員会がテストしたところ、冷凍フライドポテト調理時に発がん性が疑われる化学物質「アクリルアミド」が生成されることがわかった。テストした半数の機種でEU指標(ベンチマークレベル)を上回り、14倍に達した機種もあったという。

消費者委は「健康的な調理方法だと過信せず、高温調理に対する警戒を怠らないでほしい。食材の量や調理時間、温度を調節すればアクリルアミドの摂取リスクを低減できる」と呼びかけている。

薄切りタイプの冷凍フライドポテトを取扱説明書や食材の調理方法に従ってあげたところ、12台のエアフライヤーのうち6台で、EUのフレンチフライドポテトに対するベンチマークレベル(500マイクログラム/kg)を超えてアクリルアミドが生成された。含有量は69倍の差があり、最も少ないものは102マイクログラム/kg、最も多いものは7038マイクログラム/kg(EUベンチマークレベルの14倍)だった。

一方、調理時間を短縮したり、温度を下げたりしたところ、最もレベルの高かった機種でもアクリルアミド含有量が大幅に低下し、EU指標をクリアした。食品中のアクリルアミドを巡っては、国際的にも摂取の低減が取り組まれており、消費者委は「高温で食品を揚げることに対する健康上のリスクに注意を払い、調理時間・温度の管理を徹底してほしい」と呼びかけている。

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