スポーツ大会の環境負荷、ポルトガルの消費者団体が問題視

国際的なスポーツ大会が環境に大きな負荷をかけているとして、ポルトガル最大の消費者団体DECOが問題提起している。選手や観客の移動に関連した温室効果ガスの発生、大量に消費される水、リサイクルされないスポーツ用具などの課題を示し、政府が対策を講じるべきだと訴えている。

DECOは北京で開かれた冬季オリンピックがほぼ100%人工雪で行われたこと、ポルトガルのアルガルヴェゴルフコースで1500万立方メートルもの水(地域の水消費量の20%に相当)が消費されていること、世界で年間3億個生産されるテニスボールがほとんどリサイクルされていないことなどを列挙。サッカーのワールドカップについては、毎回200万トン以上の二酸化炭素が排出され、その大部分が選手やスタッフ、ファンの輸送に関連していると指摘した。

DECOは「サッカーやサイクリングなどは一見環境負荷がないような種目に思えるが、大会レベルになると環境負荷が増大する」と主張。「我々がスポーツをやめるべきではないことは明らかだが、何らかの規制や対策が必要だ」と訴えている。

(本紙8月1日号「ニュース特急便」より転載)

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 電話相談
    全国消費生活相談員協会は9月7日から東京・大阪・北海道で、週末電話相談110番「健康食品うそほんと?c
  2. 欧州消費者同盟
    米グーグルが欧州の独占禁止法に違反したとして24億ユーロ(約3800億円)の制裁金を科された問題を巡c
  3. 国民生活センター
    パイオネット(全国消費生活情報ネットワークシステム)に2023年度の消費者相談が89万件寄せられていc
  4. 英国の消費者団体Which?
    人気ロックバンド、オアシスの再結成ツアーチケットを取り扱ったチケット販売大手「チケットマスター」が消c
  5. こども霞が関見学デーに登場したイヤヤン
    ◎消費者庁職員が企画 イヤヤンも1年ぶり登場 夏休みの子どもたちに、幅広く行政施策の取組を知ってもc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る