【米国】汚染の主因 プラスチックペレット規制法案の支持広がる

プラスチック製品に欠かせない原材料「プラスチックペレット」の環境への放出を禁止する法案が米下院で支持を集めている。米非営利団体U.S.PIRGによると現在、超党派の60人以上の下院議員が賛同しており、「マイクロプラスチック汚染の主な原因をより適切に規制する機運が議会に広がっている」と分析している。PIRGはホームページ上で署名キャンペーンを展開し、消費者に法案への支持を呼びかけている。

プラスチックペレットは「ナードル」とも呼ばれ、身の回りにあるほぼすべてのプラスチック製品の原材料となる素材。米粒ほどの大きさ(5ミリ程度)で、人為的に製造したマイクロプラスチックの一種とされる。製造・使用・包装・輸送の工程で廃水とともに廃棄されたり、こぼれ落ちたりして環境中に流出し、全米各地で汚染が報告されている。

今回、提出された法案は「Plastic Pellet Free Waters Act」。環境保護庁(EPA)に対し、水域へのプラスチックペレットの放出を禁止する規則の施行を求める内容で、61人の議員が支持しているという。

現在、プラスチックペレットの放出を規制する連邦規則がなく、消費者団体や環境保護団体は既存の法律に基づいて企業責任を問う訴訟を起こしている状況だ。PIRGは「既存の法律はプラスチック汚染を阻止するのに十分ではない。新しい法案はプラスチック業界に汚染の責任を問うカギとなるもので、この常識的な法案への支持を上院・下院議員に働きかける必要がある」と署名への参加を呼びかけている。

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