スイカ、想像以上に栄養豊富 リコピンはトマト以上 米団体推奨

米国人にとって、夏のバーベキューに欠かせない果物といえばスイカ(英語でウォーターメロン)。その名が示す通り92%が水だが、米消費者団体コンシューマー・リポートは6月24日、栄養が豊富で「あなたが思っている以上に体に良いものだ」と推奨した。食品ロスを減らすため、種や皮の活用法も紹介している。

米国人1人当たりのスイカ消費量は年間約16ポンド(約7.3キログラム)。安価で、甘く清涼感があることが人気の理由だが、栄養が豊富なことも見逃せない魅力。ニューヨーク大学の栄養学臨床教授のリサ・サッソン博士によると、スイカは運動後の水分補給に最適。ビタミンB群、ビタミンA、ビタミンC、カリウムが豊富な上、低カロリー(1カップあたり46キロカロリー)だという。

さらに、赤い実が示す通り、強力な抗酸化物質リコピンが豊富。リコピンを含む食品は多くなく、ほかの食品ではトマト、ピンク色のグレープフルーツ、グアバなど。その中でもスイカのリコピン量は、生のトマトの1.4倍以上と多い(ただし、リコピンの最良の供給源はケチャップなどのトマト加工品)。米農務省は「実が赤くて甘いほど、栄養価が高くなる」とお勧めしている。また、同省の研究では、1500種類もの栄養素を含み、血流を改善するのに役立つ「L-シトルリン」と呼ばれる成分が豊富なこともわかったという。

食べる際の注意点としては、切る前に必ず皮を洗うこと。外側がサルモネラ菌などの食中毒菌に汚染されている可能性があるという。切った後のナイフでほかの食品を切らないようにすることも大事だという。

一般的に種や皮は捨てるが、食べることも可能。コンシューマー・リポートは「食品ロス削減にもつながるし、環境にも良い」として活用を呼びかけている。スイカの種は健康的な脂肪分とタンパク質が豊富で鉄、マグネシウム、亜鉛も含む。フライパンで煎り、サラダに加えたり、ヒマワリの種の代用にしたりすると良いという。皮の部分はスライスしてコールスローや炒め物に加えることを提案している。

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