クリネックス「流せるワイプ」訴訟 ACCCの訴え却下🔓

米衛生用品大手キンバリークラークの豪法人がオーストラリアで販売していた「流せるトイレワイプ」を巡り、「トイレに流せる(flushable)」との表示が消費者に誤解を与えるとして豪競争・消費者委員会(ACCC)が提訴していた問題で、豪連邦裁判所は6月15日、ACCCの申し立てを却下した。裁判所は「問題の製品が実際に下水道を詰まらせる原因になったとする事実を、ACCCは示す必要がある」との判断を示した。

 Kleenex Cottonelle toilet wipes

「トイレに流せる(flushable)」との表示について争われた Kleenex Cottonelle toilet wipes。2016年5月に販売が中止された(ACCCプレスリリースより)

訴訟の対象となった製品はトイレの拭き掃除に使う「Kleenex Cottonelle toilet wipes」。ACCCは「トイレに流せる」との表示を問題視し、2016年12月に同社及び類似の製品を販売していたペンタル社を相手取って訴訟を起こした。しかし、19年6月の判決でACCCの訴えの大部分が却下され、同年7月にACCCが上訴していた。

ACCCは「家庭などからファットバーグと呼ばれる不適切製品がトイレに流されることで下水道管の詰まりが発生している」との水道局の証拠をもとに争ってきたが…(以下続く)

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