【インドネシア】飲料に栄養ラベルを義務化へ 砂糖税を求める声

インドネシア保健省は4月14日、即席食品(テイクアウト食品など)・飲料への栄養ラベル表示を義務付ける規則を公布した。この規則では、特に加糖飲料を中心に、砂糖・塩・飽和脂肪の含有量に応じてA~Dの4段階で示す「ニュートリレベル(Nutri-Level)」の表示を、大規模事業者を対象に求める。義務化の時期は砂糖・塩・脂肪の最大含有量基準が政令で定められてから2年後となる見通し。一方、消費者団体からは実効性に疑問があるとして、砂糖税の導入を求める声が上がっている。

ニュートリレベル

ニュートリレベルの表示例(インドネシア保健省発表資料より)

ラベルはA(緑)・B(黄緑)・C(黄)・D(赤)の4色で構成。100ミリリットル当たりの含有量を基準に4段階で評価し、緑(優良)から赤(糖・塩・脂肪が高い)の4色でパッケージに表示する。容器包装やメニュー表のほか、デリバリーアプリや店頭チラシなど幅広い媒体への記載を求める。数値は、政府機関または認定を受けた検査機関による分析結果に基づき、事業者が自己申告する。対象は大規模な飲食チェーンや飲料事業者で、現時点では中小・零細企業は対象外。今後、段階的に適用範囲を広げていく方針だ。

こうした動きに対し、同国最大の消費者団体であるインドネシア消費者財団(YLKI)は4月17日、政府のより健康的な食生活を推奨する取り組みを一定評価しつつも、「消費者保護の手段として最も効果的とは言えない」と批判する声明を発表した。YLKIは「なぜ、より強力な手段である加糖飲料への物品税(いわゆる砂糖税)を採用しなかったのか」と疑問を投げかけ、「砂糖税の方が消費を直接的に抑制できるだけでなく、消費者の行動変容にもつながる」と訴えている。

情報の伝わりやすさという点でも課題を指摘する。YLKIは、海外で効果を上げている黒い八角形の「警告ラベル(ワーニングラベル)」の方が、栄養知識が少ない消費者にも一目でリスクが伝わる」と強調。また、ニュートリレベルは色の違いによって段階を示す仕組みであり、色覚に障害のある人には情報が届きにくいという問題を指摘した。

YLKIは「ニュートリレベルは消費者保護の観点から不十分だ」とし、政府に対して改めて砂糖税の導入を求める考えだ。

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