【豪州】冷蔵庫の消費電力量、表示を12%オーバー 日立が返金

日立がオーストラリアで販売した冷蔵庫の年間消費電力量が表示値を超えていたことがわかり、同社が返金措置を実施していることが3月23日、わかった。豪消費者団体CHOICEの商品テストで表示との差異が判明し、同団体が規制当局の産業・科学・エネルギー資源省(Department of Industry, Science, Energy and Resources)に通報していた。

CHOICEの発表によると、日立製冷蔵庫「R-V475PT5」と「R-VG745PT5」をテストしたところ、定格ラベルの表示値(326キロワット時/年)よりも実際の消費電力量が年間40.2キロワット時(約12.3%)多かったという。同団体の白物家電担当者は「日立が意図的に消費者を誤解させようとしたわけではなく、登録の際、要件を誤って解釈したことが原因とみられる。冷蔵庫を巡る我が国の規格の複雑さを物語る事案だ」と説明している。

日立は当局との補償に関する協議を経て、1台当たり174豪ドル(約1万4500円)を支払うことで合意。この額は、製品寿命を迎えるまでに消費者が支払う電気料金の差額に相当するという。

対象となるのはR-VG475PT5GWH、R-VG475PT5GBK、R-VG475PT5GGR、R-V475PT5STS、R-V475PT5SLS、R-V475PT5INXの6モデル。豪州で請求フォームを立ち上げ、返金措置に応じている。申し出から6週間以内に支払うとしている。

CHOICEは「故意であろうとなかろうと、消費者は表示を信じるしかない。表示をテストするという取り組みが消費者に勝利をもたらした」と強調した。

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