消費生活相談、6年ぶり5万件超 「定期購入」過去最多 兵庫

兵庫県立消費生活総合センターは6月22日、2020年度の県内消費生活相談状況を発表した。県内窓口に寄せられた相談総件数は前年度比10.1%増の5万1601件と、6年ぶりに5万件を突破。そのうち消費者トラブルを示す苦情相談は前年度比11.2%増の4万4761件にのぼり、総件数とともに過去10年間で最多となった。新型コロナウイルス関連の相談が急増したほか、健康食品・化粧品の定期購入トラブルが一向に減らず、過去最多を更新した。

センターによると、コロナ禍でマスク・消毒液、スポーツジムなどの教室・講座、旅行関係、結婚式などのコロナ関連相談が3679件(全体の7.1%)寄せられ、相談件数を押し上げた。

外出自粛の影響でインターネット通販の苦情相談も増加し、苦情相談の約31.5%を占めたほか、健康食品・化粧品の定期購入トラブルが過去最多を更新。内訳は健康食品が8.3%増の1443件、化粧品が14.9%増の886件といずれも過去最多だった。ネットで簡単に注文できるが、解約は電話やSNSに限定されるなど、注文時と比べて手続きが煩雑となっているケースが多かった。

また、水回り修理の高額請求トラブルが672件と多発。「ネット広告やマグネット広告を見て、出張修理事業者に依頼したら、次々と作業が必要になるといわれ最終的に高額な料金を請求された」という事例が目立ち、既払い平均金額は20.4万円にのぼった。年代別では一人暮らしの未成年者と70歳代の高齢者で被害が目立ち、2つの世代に両極化する傾向がみられた。

センターは「困った時は迷わず消費者ホットライン(局番なしの188番)に電話を」と呼びかけている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. こどもの事故
    ゴールデンウィークを控え、宿泊先や親戚の家に置かれた製品で子どもが思わぬけがをする可能性があるとしてc
  2. 電話相談
    大阪弁護士会の消費者保護委員会は4月26日・27日の両日、紅麹サプリ健康被害110番を実施する。小林c
  3. 豪州消費者団体Choice
    住宅ローンや家賃に関する苦情が増加しているのは銀行が苦境に立たされている人を十分支援していないからだc
  4. 鶏肉
    日本政策金融公庫が実施した畜産物の購入に関する消費者動向調査によると、食肉と牛乳について、およそ6割c
  5. コンシューマーリポート
    4月22日のアースデイを前に、米国の消費者団体コンシューマー・リポートは気候変動が消費者の財布に与えc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る