消費者支援功労者表彰決定 内閣総理大臣表彰に3個人2団体

消費者庁は5月21日、消費者利益の擁護・増進に尽力した人や団体を表彰する令和元年(2019年)度「消費者支援功労者表彰」の内閣総理大臣表彰を発表した。個人3件、団体2件が選ばれた。

被表彰者は以下の通り。

▽池本誠司氏(弁護士、内閣府消費者委員会委員、経済産業省産業構造審議会商務流通情報分科会割賦販売小委員会委員、元消費者庁参与、元日本弁護士連合会消費者問題対策委員会委員長)
▽賀藤均氏(国立研究開発法人国立成育医療研究センター病院長、NPO法人Safe Kids Japan副理事長)
▽丹野美絵子氏(個人情報保護委員会委員、元国民生活センター理事、元公益社団法人全国消費生活相談員協会理事長)
▽愛知県立愛知商業高等学校(名古屋市)
▽特定非営利活動法人京都消費者契約ネットワーク(京都市)

池本氏は国民生活センター紛争解決委員会の発足当時から委員として紛争解決に尽力。同センター主催の研修事業において相談員や職員向けの講座を長きに渡り担当してきた。

賀藤氏は子どもの傷害予防のため医療機関ネットワーク事業に参画し、傷害情報の収集に尽力。Safe Kids Japan副理事長としての様々な取り組みも評価された。

丹野氏は東京都消費生活総合センター相談員として在職中、金融分野においてリーダーシップを発揮し、「消費生活センター相談員のための証券取引の基本」などの冊子を作成。個人情報保護委員会では産業の創出と消費者保護を両立する制度構築に寄与するなどしてきた。

愛知商業高校は「なごや文化のみち ミツバチプロジェクト」を立ち上げ、都市型養蜂を行い、地域活性化と持続可能な社会づくりを推進。高校生ならではの発想による企画などを通して、フェアトレードやエシカル消費への関心向上にとどまらず、世代や属性を超えた人的つながりを構築してきたことが評価された。

京都消費者契約ネットワークは適格消費者団体としての差止請求訴訟や申し入れ活動に加え、行政や他団体との連携によるシンポジウムの開催など消費者保護制度の啓発に尽力したことが表彰につながった。

消費者庁は同時に内閣府特命担当大臣表彰も発表し、個人10件、団体4件が選出された。同庁は5月27日の消費者月間シンポジウムの中で、消費者支援功労者表彰被表彰者の紹介を行うとしている。

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