長期使用製品安全表示・点検制度、認知度3% 適格団体調査

経年劣化による火災などを防ぐことを目的とした「長期使用製品安全表示制度」と同「安全点検制度」の認知度が約3%にとどまることが、特定適格消費者団体の埼玉消費者被害をなくす会(理事長・池本誠司弁護士)の調査でわかった。PSマークやSマークもほとんど認知されていないことがわかり、同会はマークに対する理解を深める取り組みを求めていきたいとしている。

なくす会は情報収集活動の一環として「消費者被害アンケート・めやすばこ」を毎年実施。今回は昨年10月~12月にかけて「身の回りの製品事故」と「キャッシュレス決済」をテーマに調査を行い、1770人から回答を得た。

製品事故に関する調査では、「けがや事故にあった、あいそうになった」との回答が450件以上寄せられ、製品別では電化製品(83件)、調理器具(82件)、車(60件)、化粧品(55件)などの順となった。また、けが・事故事例の通報先を聞いたところ、「伝えていない」が180人と最も多く、「メーカー」61件、「消費生活センター」13件、「SNS投稿」4件となった。

製品安全の制度・マークに関する認知度調査では、SGマークについては半数強の927人(52%)が「見たことがある」と回答。それ以外のマークは認知度が低く、認証PSマーク(ひし型)が242人(14%)、PSマーク(丸形)が228人(13%)、Sマークが164人(9%)となった。長期使用製品安全表示制度と長期使用製品安全点検制度の認知度は全体の約3%(それぞれ56人、58人)にとどまり、ほとんど認知されていない結果となった。

なくす会は「軽微な怪我や事故の場合は、報告先が不明なことや伝える必要性がなく伝えられていない可能性が高い」とし、通報先の周知が必要だと指摘。電気製品の認証マークや安全制度については、「マークに対する理解を深めるとともに、小売店やWebページ上の表記などについても消費者に分かりやすい表示への改善などを求めていきたい」としている。

【長期使用製品安全表示制度】2009年4月から安全点検制度とともに始まった制度。経年劣化による事故を防ぐため、扇風機、電気洗濯機(2槽層式・全自動)、換気扇、エアコン、ブラウン管テレビの5品目を対象に「製造年」「標準使用期間」「経年劣化に関する注意喚起」の表示を義務付けた。消費者は表示を目安に製品の買い替えなどができる。

【長期使用製品安全点検制度】死亡・火災などの重大事故の発生を防ぐための制度。ガス瞬間湯沸器、ガス・石油ふろがま、浴室用電気乾燥機など9品目が対象で、消費者は購入時に所有者登録を行い、標準使用期間終了前にメーカーによる有償の点検を受けることが求められている。

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