ミツカン、内食需要で家庭用伸長 金のつぶ・フルーティス好調

ミツカンの上期(3-8月)業績は、新型コロナ感染拡大の影響で国内外ともに業務用事業が苦戦したものの、家庭用商品が伸長し、グループ全体で増収となった。アジアを加えた国内事業(日本+アジア事業)は0.1%増の588億円とコロナ禍でも2年ぶりの増収を達成。内食需要の高まりを受け、「つゆ・鍋つゆ」「ぽん酢」「納豆」「食酢」といったすべての主要セグメントで家庭用売上高が増収となり、24%ほど落ち込んだ業務用売上高をカバーした。簡単調理や美味しさ、健康志向といったコロナ禍の消費者ニーズにマッチした商品構成が背景にあるようだ。

売り上げ好調な金のつぶとフルーティス

同社納豆シリーズで売り上げNO.1「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ」と若者に支持されて伸長した食酢飲料「フルーティス」希釈タイプ(画像は同社プレスリリースより作成)

業績概要発表によると、日本+アジア事業の家庭用売上高は前年比6.6%の488億円となり、23.9%減の91億円となった業務用売上高の落ち込みをカバーした。

食酢セグメントは前年比4.9%増となり、手軽に料理を作ることができる調味酢「カンタン酢」が前年比9%と好調。新商品のお酢ドリンク「フルーティス」も若者世代を中心に支持され、食酢飲料が19%増とセグメントを牽引した。

主力のぽん酢もお鍋以外の活用方法が定着し、11.4%増と好調。味ぽんと水を1対1の割合で作る「鶏のさっぱり煮」の簡単メニューの提案が支持されたほか、内食需要で餃子の消費が増える中、味ぽんにつけて食べる提案も支持された。

つゆ・鍋つゆも11.6%増と好調。特にミツカンが提案した春鍋の提案が支持され、鍋つゆが24%増と伸長した。納豆は5.7%増となり、同社納豆の売上ナンバーワン商品「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ」は25%増と絶好調で推移した。

コロナ禍で食品供給は重要なライフラインとして位置付けられている。同社は「下期も引き続き、新型コロナウイルス感染症対策の各国の指針及び当社方針に基づき、食品メーカーの使命として供給責任を果たせるように取り組んでまいります」としている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. PFASワーキンググループ
    食品安全委員会のPFASワーキンググループは4月26日、第8回会合を開き、「PFAS(有機フッ素化合c
  2. 米国の保険関連非営利組織「国家保険犯罪局」(NICB)は5月9日、盗難車に関する2023年報告書をまc
  3. 伝統的易学業界
    国民生活センターも参加、トラブル事例を解説 伝統的な易学の研究・普及に取り組んでいる占い関連団体がc
  4. 消費者庁デジタル班
    詐欺的定期商法など排除へ 事業者への注意喚起通知1600件 インターネット通信販売に関するトラブルc
  5. U.S. PIRG
    プラスチック製品に欠かせない原材料「プラスチックペレット」の環境への放出を禁止する法案が米下院で支持c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る