英国消費者団体、40カ国でPCウイルス捕獲 テストに活用

世界有数の消費者団体は最先端技術を用いて本格的な商品テストを行うことで知られるが、英国の消費者団体Which?もその一つ。このほど同団体によるコンピュータウイルス対策ソフトのテスト方法の一端が明らかとなり、世界40カ国に設置したパソコンを通じて年間数千種類ものウイルスを捕獲していることがわかった。

Which?によると、オンライン上で進化し増殖するウイルスを捕獲するために「ハニーポット」(おとりの罠)と呼ばれるパソコン数十台を世界40カ国に設置。わずか数日間しか生存しなかったウイルスでさえ捕獲できるといい、年間では数千種類を入手する。捕獲したウイルスはデータベースを調べあげ、新たな脅威となるかを解析。さらにセキュリティ対策ソフトを攻撃させて、ソフトの品質をテストするという。

このほか、USBスティックに巣くうウイルスや悪意のあるフィッシングサイトなども調査対象とし、WindowsとMacOSの両方のシステムでテストを実施。マルウェアを含む様々なタイプの攻撃を効果的に回避した対策ソフトを消費者に推奨しているという。

Macを標的としたコンピュータウイルスは少ないとされるが、Which?の研究者も「Mac用のウイルスはそれほど多くないので捕獲が困難」ともらした。Windows用ウイルスは年間数千種類入手できるのに対し、Mac用は数十種類にとどまると語った。ただ、「ウイルスの数は少ないものの、Macもウイルス対策ソフトで保護してほしい」と強調。「Macはウイルスに感染しない」というのは古い格言だと呼びかけている。

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