堀井奈津子消費者庁長官が初会見 重要課題に「地方の充実強化」
- 2025/7/7
- くらし
7月1日に就任した堀井奈津子消費者庁長官が3日、初の記者会見を行い、今後の抱負について語った。同庁所管法令の厳正・適正な運用と執行、消費者へのわかりやすい説明とともに、地方消費者行政の充実強化に注力する考えを示した。
消費者と消費者行政を取り巻く状況が大きく変化する中、堀井長官は「非常に重要だと思っているのが地方消費者行政の拡充・充実。地方自治体や現場の相談員の方々とコミュニケーションを緊密に取り、対話を踏まえた上で消費者行政の旗振り役、舵取り役として安心安全で持続可能な暮らしを目指していく」と述べた。
さらに、「消費者を巡る変化は地方の消費者行政の現場に色濃く現れていると思う。具体的には高齢化、デジタル化、単身世帯の増加などだ。各地域における消費生活相談で聞き取った情報は消費者政策の企画・立案・執行に役立てられており、地方行政の充実強化は国の消費者行政の基盤を強化することにつながる」と強調した。
6月5日の衆議院消費者特別委員会での地方消費者行政の充実・強化に関する決議について触れ、「26年ぶりの決議、全会一致の決議であり、消費者庁として重く受け止める」「自治体など最前線で活躍する方々の声を聞き、夏の概算要求に向けて取り組んでいく」と語った。
そのほか、取り組むべき課題の一例として、環境変化に対応する消費者法制に向けた議論、食品ロス削減、エシカル消費、消費者志向経営の一層の推進、徳島の新未来創造戦略本部による取り組みの推進などをあげた。