生協第1四半期売上高、前年比減 特需の反動 成長は継続

全国生協の第1四半期(4~6月度)供給高は、宅配事業が5.2%減、店舗事業が5.8%減と前年を下回った。昨年のこの時期は1回目となる緊急事態宣言の発令により注文が殺到し売上が急伸。今回はその反動が出た。ただ、19年度同期との比較では宅配が約19%増、店舗が約8%増と伸びていて、日本生活協同組合連合会の藤井喜継専務は「昨年の山が高かったがゆえの前年割れであり、ベースとしては成長している」と報告した。

藤井専務によると、宅配事業は冷凍食品が今年も引き続き好調で、飲料(主に果実野菜飲料)、菓子(主におつまみ系)も順調。店舗事業は総菜が引き続き好調で、酒類は飲食店の酒類販売自粛の影響もあり、回復傾向がみられたという。

コロナ禍で急増したWEB加入者も高水準で推移した。コロナ前となる昨年1月のWEB加入完了者数は週間ベースで600~800人台だったが、今年1月は週間ベースで1700~2100人台と好調。藤井専務は「明らかに底上げされている」と分析した。

今後は、組合員の声をもとにオリジナリティの高い商品を発掘する「ネクストブレイク商品」戦略を展開し、コープ商品の新たな魅力を発信していく。藤井専務は「組合員の声を分析すると、これから大化けする可能性のある商品が色々と出てきた」とし、一例として「顆粒片栗粉とろみちゃん」を紹介。組合員の「離乳食づくりに使ったら本当に便利だった」とする声をもとに、「乳幼児向けの商品としてもおすすめしていくことを検討している」と語った。

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