【米国】当局が競業避止条項の禁止を提案 消費者団体は賛同

米連邦取引委員会(FTC)は1月5日、企業が労働者に対し、競業避止義務を課すことを禁止する新たな規則を提案した。この規則が施行されると、労働者の収入が年間3000億ドル近く増える可能性があるとしている。これを受け、全米消費者連盟(NCL)など消費者団体はFTCを支持する声明を出した。

競業避止条項は、在職中や退職後に競合企業への転職や新規の起業を禁止するもの。FTCはこうした義務を労働者に課すことは非競争的で搾取的だとし、FTC法第5条(セクション5)に違反するとの判断を示した。

FTCは声明の中で「競業避止条項は労働者の賃金を抑制し、イノベーションの芽を摘み、新たな起業を妨げてきた。その影響は最終的に消費者に及ぶ」と指摘。ヘルスケア業界を例にあげ、「新規参入が少なく、独占的な傾向のある市場では、消費者はより高い価格を支払わされることになる」と説明した。新規則の施行により、年間約3000億ドルの賃金アップと約3000万人の雇用機会が生まれると試算している。

NLCは「FTCの提案はすべての人にとって、より公平で自由な経済に向けた重要な一歩だ。労働者の自由な移動は企業だけでなく、消費者にも利益をもたらす」と支持する声明を発表。非営利団体のパブリック・シチズンも「非常にスリリングな提案だ。ここまで来るのに長い時間がかかったが、この規則が実現した場合、その影響は広範囲に及ぶ」と歓迎した。

FTCは3月10日までパブリック・コメントを行い、施行に向けた手続きを進める方針だ。

関連記事

消費者運動年鑑2022

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 引越安心マークのトラック
    新生活シーズンを迎える3月から4月にかけて引越の依頼が集中することから、国土交通省や全日本トラック協c
  2. U.S. PIRG
    米国の非営利団体U.S.PIRGは1月24日、11州の議員が水銀を含む蛍光灯の段階的廃止を目指し、法c
  3. 厚生労働省
    ◎ピアスで金属アレルギー、カビ取り剤や防水スプレーで悪心 厚生労働省がまとめた年次報告書によると、c
  4. フランス消費者同盟
    フランスの消費者団体UFCは1月24日、洗剤を使わなくても汚れが落ちるとうたう「洗濯ボール」の商品テc
  5. 主婦連合会
    ◎「平和で持続可能な未来」テーマに議論 全国各地の消費者団体で組織した大会実行委員会主催の第61回c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る