アカシアはちみつの糖組成、道が調査 果糖多く固まりにくい
- 2025/3/11
- 食品
あっさりした食味で日本人に好まれているアカシアはちみつについて、北海道立消費生活センターが糖組成や価格などを調べる商品テストを実施した。その結果、果糖の含有量がほかのはちみつよりも多かったほか、価格に幅があることがわかった。同センターは「果糖の割合が多いはちみつは、常温で固まりにくい性質を持っている」と解説。はちみつの種類によっては結晶化することがあるが、品質上は問題ないとアドバイスしている。
テスト対象は市販されているアカシアはちみつ9銘柄。参考品として百花はちみつ3銘柄、レンゲはちみつ1銘柄を加えた。
糖組成を調べたところ、アカシアはちみつの果糖含有量は100グラム当たり平均42.9グラムで、ぶどう糖は27.7グラム、しょ糖は3.4グラムだった。百花はちみつの果糖含有量は平均37.3グラム、レンゲはちみつは38.9グラムで、アカシアはちみつの果糖の割合が高いことがわかった。
アカシアはちみつの単位価格(1グラム当たりの価格)は1.3~13.3円と幅があり、平均は6.4円。百花はちみつの平均2.1円、レンゲはちみつの2.4円と比べて価格が高いことがわかった。また、全国はちみつ公正取引協議会の管理する公正マークがついたアカシアはちみつは4銘柄だった。
一般的にレンゲはちみつのようなぶどう糖の割合が多いはちみつは、保存中に結晶化しやすい特徴がある。同センターは「気になる方は40℃ほどで湯せん・加熱するとすぐに溶ける」とアドバイス。注意点として「はちみつに抵抗力が備わっていない1歳未満の乳児には決して与えてはいけない。乳児ボツリヌス症にかかる可能性がある」と呼びかけた。