「評価するが、不十分な点も」公益者保護法改正で日弁連が会長声明

内部通報したことを理由に従業員を解雇や懲戒処分にした個人、法人に刑事罰を科すことを盛り込んだ改正公益通報者保護法が6月に国会で可決、成立したことを受け、日本弁護士連合会(日弁連)は「高く評価するが、不十分な点もある」とする渕上玲子会長名の声明を出した。

改正法は内部通報した従業員を解雇、懲戒処分した個人には「6カ月以下の拘禁刑か30万円以下の罰金」、法人には「3000万円以下の罰金」を科す。声明は改正法が刑事罰導入のほかにも、従業員が300人を超す事業者が内部通報者の窓口の担当者を配置しなかった場合、国が立ち入り検査でき、命令に従わないときは30万円以下の罰金を科すことも組み入れたことなどを評価した上で「民間事業者、国・自治体は法改正を踏まえ、実効的な公益通報者保護がなされるよう体制整備を行うことが急務だ」と指摘している。

一方で(1)公益通報を理由に配置転換、降格されたと推定されるケースの立証責任の転換(2)公益通報するために必要な資料収集に対する民事・刑事上の免責規定(3)解雇・懲戒処分以外の不利益取り扱いへの刑事罰の導入――などが改正法でも条文化されなかったことについて「いまだ不十分な内容」と批判している。

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