【米国】ロメインレタス、産地を表示へ 更なる対策求める声

今年6月に続き、新たなロメインレタス食中毒が発生した問題で、FDA(米食品医薬品局)は11月26日、農家と加工・流通・小売り業者に対し、今後出荷するロメインレタスのパッケージに栽培地と収穫日を表示するよう求めた。この措置を受け、消費者情報誌コンシューマー・リポートは「今回の自主的な表示は消費者が食中毒を回避するのに役立つ」と一定の評価をしたものの、公衆衛生を向上させるには更なる対策が必要だと訴えた。

CDC(米疾病対策センター)によると、今回の出血性大腸菌O-157:H7による食中毒は10月初旬から始まり、これまでに12州で43人が発症、16人が入院した。感染源はカリフォルニア州の北部および中部で生産されたロメインレタスの可能性が高く、CDCは「生産地が確認できないロメインレタスは食べずに廃棄してほしい」と呼びかけている。

コンシューマー・リポートは、産地と収穫日の自主的な表示については称賛し、「この取り組みを恒久化し、すべての生産地で行われることを望む」と要求。一方で「繰り返し発生する大腸菌などによる食中毒から消費者を守るには更なる対策が必要だ」と指摘し、FDAに対し、農業用水の安全基準の強化と水質試験の導入、農産物へのトレーサビリティの適用を強く求めた。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. コンシューマーワイド 食品ロス問題は持続可能な未来を目指す国際社会の課題になっている。SDGsは1c
  2. unicharm
    消費者共創と協働 夜用のショーツ型ナプキンの昼用として10月に発売した。商品名は「ズボンを脱がずにc
  3. ニッポン消費者新聞2025年1月1日号
    特集 悪質商法対策プロジェクトチーム 消費者庁が立ち上げ、高市首相の国会答弁ウケ ~関c
  4. 消費者庁
    食品の流通量が増える年末に向けて、消費者庁は都道府県と連携して年末一斉取締りを実施する。年末一斉取りc
  5. 除雪機の事故
    冬シーズンが始まる12月に、除雪機の事故が多発しているとして、NITE(製品評価技術基盤機構)が注意c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る