<宝酒造>エコマークアワード最優秀賞 焼酎はかり売り展開

「焼酎のはかり売り」などを展開する宝酒造の環境活動が、「エコマークアワード2018」(主催・公益財団法人日本環境協会)の最優秀賞に選ばれた。容器の軽量化や独自の4Rの取り組み、小学生を対象とした環境教育などの活動が総合的に評価された。1月12日には都内で表彰式が開催される。

宝酒造エコマークアワード最優秀賞

「エコマークアワード2018」受賞者を発表する日本環境協会のホームページ

エコマークアワードは日本環境協会が2010年に創設した表彰制度。環境配慮商品の普及に関する優れた事例を公表して、エコマーク商品の普及拡大と持続可能な社会の実現に寄与することを目的としている。慎重な審査により「優秀賞」を選考し、その中から最も優れた取り組みに「最優秀賞」を授与している。

今回の最優秀賞は、宝酒造の環境活動「容器包装を中心としたごみ問題への取り組み~商品開発から様々なステークホルダーと連携した取り組みまで~」が選定された。容器包装の3R(リユース・リデュース・リサイクル)に、独自の4つ目のR(リフューズ=発生回避)を加えた4Rを展開。ごみ削減の継続的な取り組みが評価された。

特に有名なのが1998年から始めた「焼酎のはかり売り」。専用タンクに詰めた焼酎を工場から販売店に直送し、新たな容器を使用せずに中身だけを販売する仕組みを構築した。消費者は家庭にあるペットボトルなどのカラ容器を販売店に持参し、販売店がその容器を洗浄して、必要な分だけを詰めて売る販売方法。伝統的なはかり売りを現代風にアレンジしたことが評価され、環境関連の様々な賞を受賞している。2018年4月現在、136店舗で実施されている。

また、1994年には宝焼酎「純」と宝焼酎「純」レジェンドをワンウェイびんからリターナルびんに変更、99年にはリサイクルが容易な「はずせるキャップ」を本みりんや料理清酒に採用するなど、再利用や再資源化を促進させる容器の開発に取り組んできた。

こうした取り組みは、エコマークアワード選考委員員から「エコマーク認定の超軽量びんをはじめ、アルミ缶、パウチ、紙パックなどあらゆる容器の軽量化を不断に追求。容器包装の3Rに貢献する新たな商品開発にも前向きで、業界をリードする存在であり続けている。昔ながらの酒類のはかり売りを全国136店で展開する取り組みは古き良き時代の慣習をうまく現代に取り込み、それが消費者にも受け入れられているグッドプラクティスである」などと高く評価された。

エコマークアワード表彰式は1月12日、東京ウィメンズプラザホール(渋谷区)で開催される。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 都地消連情報展
    東京都地域消費者団体連絡会(都地消連)は9月25日と26日の両日、東京都消費生活総合センターで「消費c
  2. コンシューマーリポート
    ◎子どもの多動性リスクを懸念 米カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事が9月28日、州内の公立c
  3. 国民生活センター
    ◎国民生活センター、悪質手口を公表 「サギ列島日本」の一端がまた浮きぼりになった。国民生活センターc
  4. ニッポン消費者新聞2024年1月号
    特集 紅麹サプリ事故 海外で集団訴訟 日本の消費者団体は反対運動準備 ~食品被害救済制c
  5. 東京都消費生活総合センター
    東京都消費生活総合センターがまとめた「令和5年度消費生活相談年報」によると、2023年度に都内窓口にc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る