青少年のネットトラブル防止へ 総務省、最新版「事例集」公表
- 2025/6/11
- くらし
◎オンラインカジノ特集し啓発強化
総務省は、青少年に向けて毎年作成している「インターネットトラブル事例集」の2025年版を公表した。今回はニュースで大きく取り上げられている「オンラインカジノ」を特集し、オンラインカジノにおける賭博行為の違法性について周知を強化。さらに警察庁、こども家庭庁との連名で啓発チラシも作成した。総務省は「事例集と併せて、学校現場などで、ぜひご活用してほしい」と呼びかけている。
事例集は、青少年の最新のトラブル事例を紹介し、その予防法をマンガやイラストを用いてわかりやすく解説した啓発教材。学校の授業などで活用できるよう、事例ごとに「タイトルと概要」と「マンガ」「考えてみよう」「解説」「ポイント」で構成している。教職員用の参考資料や指導案も示しており、同省ホームページ内「上手にネットと付き合おう!~安心・安全なインターネット利用ガイド~」で公開している。
最新版では「オンラインカジノ」を特集し、「カジノでイメージするスロットやカードゲームだけでなく、パズルや格闘技・スポーツの勝敗を競うものも」あると指摘し、知らないうちに接続して利用しないよう注意を呼びかけている。また、ネット上のフェイク情報にも注意を呼びかけ、「〝罪にならない〟という情報は、すべて誤り」「必ず警察につかまる」などと警告した。保護者に向けては、フィルタリングの設定を呼びかけている。
そのほか「闇バイト」「偽・誤情報」「海賊版サイト」などの最新のトラブル事例を掲載し、被害状況のデータや解決に向けたヒントなどを解説している。事例集はパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットからも閲覧できる。
また、今回はオンラインカジノの違法性を周知するためのチラシを警察庁、子ども家庭庁とともに作成した。「オンラインカジノは犯罪です」「警察は取りしまりを強化しています」などと警告を発し、万が一、利用してしまったときは周りの信頼できる大人に相談するよう呼びかけている。