【米国】怖い高齢者の転倒事故 消費者情報誌は太極拳を推奨

高齢者にとって、転倒は命にも関わる深刻な問題。米国では転倒した高齢者が11秒ごとに集中治療室に運び込まれている。米消費者情報誌コンシューマー・リポートは転倒を防ぐためのポイントとして8項目を取り上げ、筋力強化や太極拳などを勧めている。

同誌が最初に取り上げたのは、処方薬や市販薬の見直し。一部の医薬品にはバランス機能に影響を与えるものがあるという。利尿剤は血圧を下げ、立っているとめまいが起きることがある。一部のアレルギー薬はめまいや眠気を誘う可能性があり、薬の飲み合わせによってもめまいが起きる場合がある。そのほか副作用として脱水症状を引き起こす薬があるといい、これも転倒のリスクを高める。高齢者は少なくとも年に1回は医師とともに服用している薬を見直すようアドバイスしている。

次いで、視覚・聴覚の検査。視力が低下すると地面の凹凸に気づきにくくなり危険。聴力の低下も転倒リスクと関連していることがわかり、ジョンズ・ホプキンス大学医学部の研究では軽度の難聴となった中年層は転倒リスクが3倍になることがわかったという。1~2年に1回は眼科で検査し、聴力は50歳以降、3年に1回は検査するよう呼びかけた。

3点目は自宅や周囲の段差の確認。地面や床の凹凸はもちろん、滑りやすい道、暗い場所、ひび割れなどがないか確認することが重要だという。

そして筋力強化。臀部(お尻)や脚、体幹などの筋力を鍛えるとバランス機能の維持に役立つ。おすすめは太極拳で、ある研究報告では高齢者の転倒リスクが大幅に低下することがわかった。ゆっくりとした動きと体重移動が筋力アップに効果的だという。

また、昇降運動もおすすめ。週に3~4回、昇り降りを10回繰り返すことを目安にやるといいという。

6点目は。足にぴったりフィットして、底面に滑り止め機能がある靴が最適。転倒の危険を感じている場合、家の中をスリッパで歩き回るのは避けてほしいとしている。

7点目は、愛犬家には悲しい知らせとなるがペットの犬。最愛の犬がつまずきの原因になったり、引きずられて転倒したりする。「ライフスタイルにあった犬種を選び、しっかりとコントロールできるようトレーナーに指導をあおぎ、最適なリードと首輪を使ってほしい」としている。

最後は、恐れないこと。転倒するかもしれないと萎縮することが逆に転倒を招くリスクが高まるという。不安を持つことで周囲への注意が散漫になり、活動が低下して筋力が弱まるという悪循環になる。

米国では65歳以上の4人に1人が毎年転倒を経験していて、そのうち2割が骨折などの重傷事例。もし一度でも転倒したことがあるなら、けがの有無にかかわらず医師に相談してほしいとしている。

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