消費者裁判手続き特例法は「活用困難」 3団体が見直し要請

集団的な消費者被害の回復を図る「消費者裁判手続き特例法」が施行3年を迎えることを受け、特定適格消費者団体の認定を受けた3団体は7月16日、同法の見直しを求める意見書を消費者庁などに提出したと発表した。制度的な制約により活用が困難だと訴えている。

意見書を提出したのは消費者機構日本(東京都千代田区)、消費者支援機構関西(大阪市中央区)、埼玉消費者被害をなくす会(さいたま市浦和区)。

特例法は泣き寝入りすることの多い消費者被害を集団的に救済するための制度。被害者に代わって国から認定を受けた特定適格消費者団体が事業者を相手取り訴訟を起こす仕組みだ。2018年10月に施行されたものの、これまで訴訟はわずか2件にとどまっていた。

意見書では、慰謝料や拡大損害を救済対象に加えるよう要求。製造物責任事案や不法行為事案も対象とすべきだとした。また、被害者への通知や公告にかかる費用を団体ではなく事業者の負担とし、事業者が債務超過に陥った場合に備え、団体に破産申立権を付与することなどを求めた。

また、特例法の見直しに加え、民事上の請求を支援する環境整備が必要だと指摘。▽特定商取引法を執行した行政機関が事業者に関する情報を消費者に提供する制度▽行政機関が悪質事業者の資産を確保できる制度――などを具体例としてあげ、検討を進めるよう要請した。

3団体は、現行法について「集団的な消費者被害は日々発生しているにもかかわらず、わずか2件の提訴しかなされていない。活用が困難である現状を踏まえれば、本制度の仕組みそのものに問題が内在するものと評価せざるを得ない」と指摘している。

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