【英国】アマゾンプライム、3割が誤って入会 消費者団体調査

オンライン通販最大手のアマゾン・ドット・コムの有料会員サービス「Amazonプライム」を巡り、注文手続き中に誤って入会してしまう事例が相次いでいることが7月12日、英国の消費者団体Which?の調べでわかった。銀行口座の明細を見て初めて気づく人が多いといい、注意を呼びかけている。

Which?は今年6月、アマゾン利用者1199人を対象にアンケートを実施。半数以上がプライム会員(退会した人も含む)だったものの、そのうちの28%が誤ってサインアップして入会してしまったと回答した。

誤って入会した人の18%は、手続きが更新されたことを示すアマゾンからの通知メールで気づいたが、25%近くの人は料金が請求されるまで気づかなかったと回答。ある人は「ボタンが他のものより目立つため、誤って登録したのかもしれない」と報告し、4年間も料金が引き落とされ続けた人は「どのようにしてAmazonプライムにサインアップしたのかわからないが、アマゾンにメールを送り、誤って入会したことを伝えると返金してくれた」と答えた。

Which?が実際に注文プロセスを調べたところ、配達オプションを選択する画面や無料トライアルをキャンセルしたときに表示される画面で、サインアップへと誘導するボタンやバナーがあることがわかった。しかも、そのボタンはアマゾンの通販サイトではお馴染みの「今すぐ買う」ボタンと色もデザインも同じだったという。

アマゾンは「サインアップのプロセスは明確かつ透明だ。複数の段階で顧客にこのまま手続きを進めるかどうかを尋ねている」とし、さらに「プライムの入会手続きを継続的に改善しており、わからない場合はカスタマーサービスチームに連絡することを勧めている」と回答したという。

Which?は「配達オプションを選ぶ際はよく確認してほしい。プライムへの入会を促すページが表示された場合は辞退するオプションを慎重に探すことが重要だ」と呼びかけた。誤って入会して料金を請求された場合は、カスタマーサービスに連絡して返金を依頼してほしいとしている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. NCL
    米国消費者製品安全委員会(CPSC)は8月20日、テーブルソー(丸鋸盤)やオフロード車両、エアゾールc
  2. 国民生活センター
    代引き配達を利用したネット通販で偽物や粗悪品が届くトラブルが急増しているとして、国民生活センターが注c
  3. U.S. PIRG
    米国の非営利団体U.S.PIRGは8月6日、畜産業におけるラクトパミン系薬剤の使用禁止を求める署名活c
  4. 水
    ニュージャージー州が起こしたPFAS汚染訴訟を巡り、訴えられた化学大手3社は8月4日、25年間に渡りc
  5. エシカル消費ってなあに
    各府省庁の取り組みを紹介する夏休み恒例イベント「こども霞が関見学デー」が8月6日と7日、霞が関の行政c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る