【米国】アレルゲン表示巡るリコール増加 「ゴマ」追加も一因

米食品医薬品局(FDA)と米農務省(USDA)が公表した2023年の食品リコールは300件以上にのぼり、回収対象となった食品のほぼ半数にあたる154品目がアレルゲン不記載の事例だったことがわかった。前年は121件で、非営利団体U.S.PIRGは「大幅な増加。表示が義務付けられている主要アレルゲンにゴマが追加されたことも一部起因している」と分析している。

米国では2021年4月にFASTER法(食品アレルギー安全・治療・教育・調査法)が成立。9つ目の主要アレルゲンとしてゴマが追加され、2023年1月に表示が義務化された。23年に発生したアレルゲン不記載事例の8%がゴマによるもので、PIRGは「一部の企業が要件の変更に対応できておらず、ゴマが不記載のままになっている可能性がある」と分析している。

ただ、リコールの大半は従来からある8つのアレルゲン(牛乳、卵、魚、甲殻類、木の実、ピーナッツ、小麦、大豆)によるもの。PIRGは「これらの原材料は表示要件が変更されたわけではなく、表示を怠る企業が消費者を危険にさらしている」と問題視している。

米国成人の推定約6%、子どもの約8%(13人に1人)が食物アレルギーを持つとされ、アレルゲンの誤表示は命にも関わる大きな問題。

PIRGは「企業はアレルゲン表示の重要性を認識しているものの誤表記は繰り返されており、消費者の健康を守れていない」と現行制度の課題を指摘。「現在、食品メーカーや食料品店はリコール情報を購入者に知らせる義務がなく、情報が届くのに時間がかかりすぎている。食べる前に知らせることが唯一の安全確保策であり、迅速に購入者に知らせる仕組みが必要だ」とし、FDAに食品リコールプログラムのさらなる強化を求める署名運動を展開している。

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