【豪州】ボタン電池のタスクフォース設置 規制導入を検討へ

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は8月16日、ボタン電池の事故防止策を検討する「ボタン電池タスクフォース」を設置したと発表した。ボタン電池や内蔵機器の安全対策を強化するため、消費者法に基づく規制の導入などを検討する。

ボタン電池はコイン電池とも呼ばれ、玩具や補聴器、時計、リモコン、デジタル温度計など様々な家庭用機器に内蔵されている。一方、子どもが誤飲すると、窒息だけでなく、食道や消化器官に引っかかって化学反応を起こし、組織の壊死や大量出血の危険性がある。オーストラリアでは過去6年間に子ども2人が亡くなり、数百人が緊急治療室に担ぎ込まれた。

ACCCのデリア・リッカード副委員長は「誤飲するとわずか2時間で深刻な事態を招く。飲み込んだことに親が気づかなかった場合、医師が病状を特定することは非常に困難だ」と指摘した。

ACCCは今年3月、相次ぐ子どもの誤飲事故を受け、消費者法に基づく警告を発して注意喚起を実施した。今回のタスクフォースの設置は、より強固な対策の必要性を示した形だ。

タスクフォースでは9月末まで消費者、事業者、医療関係者などから課題や対策などの情報を受け付け、それを基に規制のあり方などを検討。年末をめどに案をまとめ、来年に最終勧告を行う。

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