【英国】冷蔵庫の容量、実態と乖離 メーカーは棚を除いて算出

英国の消費者団体Which?は3月5日、冷凍冷蔵庫の容量表記と実際の貯蔵量との間に大きな乖離があるとする調査結果を発表した。2016年以降、500を超す製品を計測したところ、平均して容量の3分の1を誇張していると指摘した。同団体は「製品ごとに乖離率に差はあるが、これは業界全体の問題だ」としている。

Which?によると、メーカーは庫内の棚をすべて取り除き、単純計算で容積値を表示している。しかし、「オレンジジュースをカートンごと積み重ねるのであれば、この計算方法で問題はないが、実際にこうした使い方をしている家庭はなく無意味だ」とし、棚と引き出しの配置の仕方により貯蔵容量が大きく変化すると指摘した。

Which?の商品テスト(16年以降に測定したモデルの平均値)では、乖離率が高かったブランドはシャープ(47%)、フィッシャー・アンド・パイケル(45%)、キャンディー(40%)、AEG(39%)など。最も低かったのはミーレ(26%)だったが、いずれのブランドも実際の利用可能スペースが容量表記よりも小さかった。

Which?は家族構成や購買習慣に合わせて棚や引き出しが細かく調整できるモデルを推奨。「コンパクトな冷蔵庫でもスペースを有効活用できるモデルがある。電気代を節約できて財布と地球にやさしい」として、庫内の構造をよく確認するよう呼びかけた。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. クロロックス社違反事例
    オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は4月14日、ゴミ袋製品の一部に「海洋プラスチック50%c
  2. 国土交通省
    国土交通省とナスバ(自動車事故対策機構)は3月25日、2024年度チャイルドシートアセスメントによるc
  3. NCL
    非営利団体のグリーン・アメリカや児童労働連盟(Child Labor Coalition)などは4月c
  4. 経済産業省
    経済産業省は、2024年のキャッシュレス決済比率が42.8%になり、「2025年までに4割程度」とすc
  5. 東京都庁
    東京都は3月25日、2024年度健康食品試買調査結果をまとめ、124製品のうち98製品(79%)に不c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る