食品ロス削減賞にセブンイレブン 期限迫る商品にポイント付与

サプライチェーンの効率化に取り組む52社で作る「製・配・販連携協議会」(事務局・経済産業省)は7月3日、「サプライチェーン イノベーション大賞2020」の受賞者を発表した。新設した「食品ロス削減特別賞」には、販売期限の迫る商品に5%分のポイント付与などを展開したセブン-イレブン・ジャパンの取り組みを選定した。同社は優秀賞にも選ばれ、W受賞となった。

表彰制度は2016年から始まり、今年で5回目。製造、卸売り、小売りの協業による物流効率化などの取り組みを評価し、産業競争力を高める狙いがある。今回から「食品ロス削減特別賞」が新設され、大賞、優秀賞、特別賞の3枠構成となった。

優秀賞と特別賞のW受賞となったセブンイレブンはサプライチェーンで発生する食品ロスの削減に取り組んだ。製造工場での衛生管理の徹底や原材料の見直しなどを進めて消費期限の延長に挑み、サンドイッチで8時間、チルド弁当や総菜、サラダで24時間の延長を実現した。また、販売期限が迫ったおにぎりやパン、麺類などの商品に5%分のnanacoポイントを付与する「エシカルプロジェクト」を5月11日から展開。こうした取り組みが評価された。

セブンイレブンによると、エシカルプロジェクト開始後1カ月間に、食品ロスを約2割削減(昨年比)できたという。同社は「今後も、サプライチェーン全体における食品ロス削減や生産性向上に向けて、その中心を担う責任を持ち、持続可能な社会の実現を目指してまいります」とのコメントを発表している。

大賞はPALTAC、薬王堂、ユニ・チャームの3社協働による業界初の取り組み「キャリーを活用した一貫ユニットロード化」が受賞。

優秀賞はセブンイレブンのほか、サントリー食品インターナショナルの「AI画面解析による製品ダンボール破損判断導入」、加藤産業の「物流管理へのAI技術の有効活用~人員配置・生産性改善レベルのボトムアップ~」の取り組みが受賞した。

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