【英国】「環境に優しい」新ガソリンE10 9月から給油可能に

英国のほぼすべてのガソリンスタンドで9月から、バイオエタノールを最大10%混ぜた環境配慮型ガソリン「E10」が一般的に販売される。現在は「E5」が標準販売されており、英政府は「2050年にネットゼロ(温暖化ガス排出量の実質ゼロ)を達成するための最新の措置だ」として、早くも全国的な周知キャンペーンに乗り出している。

これを受け、英国の消費者団体Which?は切り替えに向けた注意ポイントを公表。2011年より前に製造された自動車は作動しない可能性があると警告した。

英政府によると、E10への移行により、二酸化炭素排出量が年間75万トン削減できる見通し。走行中の自動車の95%がE10に対応しており、11年以前に製造された自動車でも使用できる場合があるとする。対応車かどうかを確認できるオンラインツールも公開済みだ。

Which?によると、ガソリンタンクにE5が残っていてもE10の給油は可能。ただし、地方や遠隔地、小規模なガソリンスタンドは取り扱わない可能性があり、その場合はE5が引き続き販売されるという。

気になる燃費について、Which?は「エタノールはガソリンに比べてエネルギー密度が低く、運輸省はエンジン効率が1%低下すると予測している」と説明。運転方法やタイヤ空気圧、エアコンの使用など燃費を低下させる要因は多く、「1%の違いにドライバーが気付くことはない」として、切り替えに向けた準備を消費者に呼びかけている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. PFASワーキンググループ
    食品安全委員会のPFASワーキンググループは4月26日、第8回会合を開き、「PFAS(有機フッ素化合c
  2. 米国の保険関連非営利組織「国家保険犯罪局」(NICB)は5月9日、盗難車に関する2023年報告書をまc
  3. 伝統的易学業界
    国民生活センターも参加、トラブル事例を解説 伝統的な易学の研究・普及に取り組んでいる占い関連団体がc
  4. 消費者庁デジタル班
    詐欺的定期商法など排除へ 事業者への注意喚起通知1600件 インターネット通信販売に関するトラブルc
  5. U.S. PIRG
    プラスチック製品に欠かせない原材料「プラスチックペレット」の環境への放出を禁止する法案が米下院で支持c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る