死亡事故も 災害時の発電機、適正使用を 浸水した家電も注意

9月1日の防災の日を前に、消費者庁と経済産業省、NITE(製品評価技術基盤機構)は、災害時に使われる携帯型の発電機・電源製品の取り扱いに注意を呼びかけた。携帯発電機の屋内使用による一酸化炭素中毒死亡事故が発生するなどしており、「取扱説明書を読み、適正な使用環境と使用方法を守ってほしい」と警告している。

消費者庁によると、台風や豪雨による甚大な被害が相次ぐ中、災害時の備えとして携帯発電機やポータブル電源の需要が高まっているという。一方で、停電時に屋内で発電機を使用するなどの誤使用による事故が発生。一酸化炭素中毒が疑われる死亡事故も起きており、改めて消費者に適正な使用を呼びかけた。

携帯発電機の一酸化炭素中毒事故

室内やテント内で携帯発電機を使用すると一酸化炭素中毒事故につながるため、絶対にやってはいけない(NITE事故再現実験より)

2012年以降、消費者庁に報告された携帯発電機による中毒事故は14件。そのうち屋内使用による事故が4件起きていて、3件が死亡事故だった。携帯発電機はガソリンやカセットボンベなどの燃料を使ってエンジンを稼働させ、コイルや磁石を回転させて発電する装置。コンパクトで持ち運びに便利だが、一酸化炭素を多く含むガスを排出するため屋内での使用は厳禁。風通しのよい屋外で使用することが重要だという。

また、近年のアウトドア人気とともに普及が進むポータブル電源では火災事故が相次いでいた。消費者庁によると、「充電中に火災が起きた」など29件の事故が報告され、そのすべてが火災事例。直近3年では毎年10件近く発生し、増加傾向にあった。出火原因の多くが不明もしくは調査中。全体の半数がリコール対象製品で起きていた。ポータブル電源は制度上、リチウム蓄電池に該当せず、電気用品安全法の規制対象外。消費者庁は安全性の高い製品を選ぶことが重要だとし、「電気容量の大きいポータブル電源は事故が起きたときの発熱量も大きくなるため、より注意が必要だ」と呼びかけた。

一方、災害で浸水した電気製品の取り扱いにも注意が必要。NITEによると、水に浸かった電気製品は内部基盤に泥や塩分などの異物が付着し、使用再開時に発火するおそれがあるという。エアコン室外機から発火するなどの事故が過去10年間で11件報告されていて、「電源を入れてた時に大きな火花が発生して拡大被害につながるおそれがある。浸水後に乾燥したから大丈夫だということもなく、完全に水に浸かってしまった製品は使用しないでほしい」と強調した。

台風や豪雨時には▽水没しそうな家電製品は高い場所に避難させる▽電気製品の周囲に可燃物を置かない――ことが重要。停電・浸水・落雷からの復帰対応の際は、意図しない作動を防ぐため電源プラグをコンセントから抜き、製品1台ずつ異常がないかを確認しながら使い始めるよう呼びかけた。

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