【米国】傾斜型乳幼児ベッド2製品、リコール後も12人死亡

赤ちゃんの死亡事故が相次ぎ、2019年にリコールが開始された傾斜型乳幼児ベッド2ブランドにおいて、その後も死亡事故が多発していることがわかった。回収されないまま家庭で使用され続けている実態が浮き彫りになった形。消費者団体は「企業が保護者に十分な警告を行っていないからだ」と指摘し、「3年以上にわたるリコール対応は完全に失敗している」と非難した。

傾斜型ベビーベッド

リコールが行われているものの、その後も死亡事故が発生している「ロックン・プレイ・スリーパーズ」(左)と「Kids2 ロッキング・スリーパー」(右)。回収が進んでおらず、事故の発生が懸念されている(CPSCプレスリリースより作成)

問題の製品はフィッシャー・プライス(ニューヨーク州)の「ロックン・プレイ・スリーパーズ」の全モデルとKids2(ジョージア州)の「Kids2 ロッキング・スリーパー」。リコール対象台数は前者が約470万台、後者が約69万台で、乳幼児の死亡事故が問題化した2019年4月からリコールが開始されていた。

しかし、米消費者製品安全委員会(CPSC)にはリコール発表後もロックン・プレイ・スリーパーズで少なくとも8人、Kids2で4人の死亡事故が報告され、1月9日、改めて保護者に警告を発する事態となっていた。

消費者団体のコンシューマー・リポートによると、2社のリコール対応は消費者の負担を強いるものであったうえ、購入から6カ月以上たった製品については返金ではなくバウチャー(クーポン券)を提供するなどし、当初から批判の声があがっていたという。

昨年3月、コンシューマー・リポートがフィッシャー・プライスの親会社マテルにリコール状況を問い合わせたところ、回収率がわずか9.5%にとどまることが判明。1年前の時点で400万台以上が家庭や保育施設に取り残されている可能性があった。現在、フィッシャー・プライスとマテルを相手取った集団訴訟が起こされており、保護者らは「リコール通知を受け取っていない」などと主張しているという。

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