マッチングアプリのトラブル深刻化 投資詐欺で1億円の被害も🔒

◎国民生活センター、チラシ作成し注意喚起

デジタル社会の進展を背景にマッチングアプリを悪用した投資詐欺が横行している。「ロマンス投資詐欺」などとも称されてきたが、消費者を巧妙な心理操作で呪縛し、投資を促し、金品を詐取する例が多い。10月に6カ月の業務停止の行政処分を受けた連鎖販売大手「日本アムウエイ」の勧誘者もSNSやマッチングアプリを利用して消費者を勧誘していた。国民生活センターは昨年12月、「2022年の消費者問題に関する十大項目」を発表、その中でも「SNSやマッチングアプリをきっかけに詐欺的トラブルが目立つ」とし、大きな消費者問題になっていることを警戒。今後も消費生活のデジタル化によって被害は増えるとし、消費者に注意を呼びかけている。同センターは12月21日、「愛しているから投資してって、おかしくない?」という啓発チラシを作成、各地消費生活センターなどに提供した。被害者は男女問わず30代から40代で多く、既支払額は「1億円以上が数件」と深刻被害であることを示唆している。被害件数は21年度が約1700件。22年度が昨年10月末段階ですでに570件を突破している。

マッチングアプリサイトは出会いを求める人の機会を創る場だが、出会い系サイトよりは信頼性が高いとされる。

だが、恋愛感情を利用した事業勧誘のツールとしても利用され、ここへのアクセスを契機に金品を詐取される消費者が多いことも事実だ。

消費者庁が昨年10月、連鎖販売大手の日本アムウェイ(東京都渋谷区)の会員(勧誘者)が特定商取引法で禁止する違反行為を犯しているとして、同社に6カ月間の関連業務の停止を命じたが、当該勧誘者もマッチングアプリやSNSを通じて勧誘を展開していた。同庁が公表した事例には……(以下続く)

(本紙「ニッポン消費者新聞」1月1日新年特集号より一部転載)

この記事の続きは以下の会員制データベースサービスで購読できます
📌ジー・サーチ データベースサービス
📌日経テレコン
📌ファクティバ

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. サプリメント
    鼻づまり緩和の市販薬に広く使われている成分「フェニレフリン」について、米食品医薬品局(FDA)は11c
  2. 埼玉県消費者大会上野千鶴子さん講演
    ◎「学び考え行動を!」 実行委が消費者行政の充実など要請 第60回の節目となる埼玉県消費者大会が1c
  3. NITEガストーチ
    海外製の粗悪なガストーチ(携帯液化石油ガス用バーナー)による火災事故が相次いでいることを受け、経済産c
  4. 米連邦取引委員会
    米連邦取引委員会(FTC)は11月5日、金融アプリを手がけるDaveが誤解を招く宣伝を行ったうえ、手c
  5. 小林製薬紅麹サプリ
    小林製薬の「紅麹サプリ事故」の被害救済をめざし10月9日、「紅麹サプリ被害救済弁護団」が発足した。専c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る