首からぶら下げた水筒に注意 子どもが転倒し臓器損傷

子どもが転倒した際、首や肩からぶら下げた水筒で腹部を強打し、内臓を損傷する事故が報告されているとして、消費者庁が注意を呼びかけている。同庁が配信する「子ども安全メール」(Vol.635)に事故事例を紹介し、注意ポイントを示した。保護者が取るべき対策として、「水筒はなるべくリュックサックなどに入れる」「水筒を首や肩に掛けている時に走らないようにする」ようアドバイスしている。

医療機関から寄せられた情報によると、水筒(1リットルの容器)を斜め掛けにして歩いていた9歳児が坂道で転倒し、地面と水筒に挟まれる形で腹部を強打。脾損傷のため集中治療室に入院する事故が起きた。また、10歳児が友人との追いかけっこ中に転倒し、痛みと嘔吐の症状が出て救急搬送され、小腸破裂、汎発性腹膜炎のため緊急手術する事故も起きていた。

子どもは転倒しやすいうえ、転倒の際に反射的に手をつくといった動作が取りにくいという。また、子どもは腹部臓器の占める割合が大きい、お腹周りの筋肉が弱いなどの理由から腹部に外からの力が加わった場合、内臓損傷が起こりやすいとされる。

消費者庁は「熱中症予防に役立つ水分補給の道具に思わぬ危険が潜んでいる」として、転んだときの危険性について日ごろから子どもに教えていくことが大切だと呼びかけている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. こどもの事故
    ゴールデンウィークを控え、宿泊先や親戚の家に置かれた製品で子どもが思わぬけがをする可能性があるとしてc
  2. 電話相談
    大阪弁護士会の消費者保護委員会は4月26日・27日の両日、紅麹サプリ健康被害110番を実施する。小林c
  3. 豪州消費者団体Choice
    住宅ローンや家賃に関する苦情が増加しているのは銀行が苦境に立たされている人を十分支援していないからだc
  4. 鶏肉
    日本政策金融公庫が実施した畜産物の購入に関する消費者動向調査によると、食肉と牛乳について、およそ6割c
  5. コンシューマーリポート
    4月22日のアースデイを前に、米国の消費者団体コンシューマー・リポートは気候変動が消費者の財布に与えc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る