【豪州】モニターの割引価格で不正 デルに罰金1000万ドル

パソコンモニターの追加購入を促す際、誇張した割引価格を表示していたなどとして、オーストラリア連邦裁判所は8月14日、パソコン大手デルの豪法人「デル・オーストラリア」に対し、1000万ドル(約9億3000万円)の支払いを命じた。豪競争・消費者委員会(ACCC)が昨年11月に提訴し、今年6月に消費者法違反に当たるとの判決が下されていた。同社はACCCの訴訟手続きに協力するとともに、返金対応を始めている。

ACCCによると、同社はデスクトップ本体やノートパソコンの注文画面において、モニターの追加購入を促す広告を表示。通常価格に取り消し線を引いた上、「合計額を割引」「〇%オフ」「セットだと最安値で購入可能」などと安さを強調する記載していた。ところが多くの場合、モニター単体の方が安く購入でき、5300台以上が誇大な割引価格で販売されたという。

罰金額について、ACCCのリザ・カーバー委員は「虚偽の価格を表示したり、値引きを誇大に表示したりすることは重大な消費者法違反であり、多額の罰金が科せられることを知らしめる事案だ」と強調。他の事業者に対し、消費者に誤解を与えない形で割引価格を表示するよう改めて呼びかけた。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. フランス消費者同盟
    動画投稿アプリ「TikTok」の複数のインフルエンサーが日焼け止めの危険性をあおり、使わないよう推奨c
  2. NCL
    米大リーグ、ワシントン・ナショナルズが観戦チケットを販売する際、手数料を開示していなかったなどとしてc
  3. 食品安全委員会
    食品安全委員会は7月23日、アレルゲンを含む食品のファクトシート(科学的知見に基づく概要書)を公表しc
  4. 東京都庁
    東京都は7月18日、2023年度インターネット広告監視事業の結果を公表した。1万6000件の広告につc
  5. コンシューマーリポート
    米消費者団体コンシューマー・リポートは7月12日、果物や野菜を洗う最も良い方法を示し、重曹や酢を用いc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る