「送料無料」表示 トラック協会が改善要求 消費者庁ヒアリング🔒

◎「無料表示は消費者に誤解を与える」と訴え

ネット通販の普及で需要が拡大している宅配サービス。だが、送料をめぐって消費者に誤認・誤解を与える表示がまん延しているとして全日本トラック協会が表示の適正化を求めている。新聞折込の通販チラシ、テレビで流れる通販番組でも常態化している「送料無料」表示だ。商品選択の一つの要件にもなっているとの指摘もあり、今後の運送料金の適正化を図るための重大問題として浮上している。留守宅に再配達する際の輸送料金の問題もあり、送料無料表示の課題は大きい。

全日本トラック協会

「送料無料」表示の中止を訴える全日本トラック協会(写真左側)。消費者庁のヒアリングで表示の適正化を求めた(6月23日)

インターネット通販による「送料無料」の表示が事実にそぐわず、消費者の誤認・誤解を招くとして全日本トラック協会が6月23日、表示改善を求めて消費者庁に業界からの改善要望を伝えた。トラック業界など物流業界は来年4月から時間外労働の上限規制を受けることで、長距離運送削減の可能性、運送・物流企業の売上・利益の減少、ドライバーの収入減やドライバー不足のおそれなどの「2024年問題」を抱える。輸送料金は誰かが負担しているが、トラック業界は「無料」の表示が「輸送にはコストがかからないという間違った考えを消費者に植え付けることになる」と問題視。このような誤解が燃料価格、車両価格、人件費の高騰による輸送料への今後の適正な価格転嫁を消費者が理解する妨げになるとして、「送料無料」の表示撤廃など改善を求めている。消費者庁は……(以下続く)

(本紙「ニッポン消費者新聞」7月1日号より一部転載)

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