温泉旅館の露天風呂に水道水 埼玉県、景表法違反で措置命令

旅館のウェブサイト上で、水道水を使った露天風呂を温泉として紹介していたとして、埼玉県は2月17日、旅館「旅籠一番」(秩父市)の代表者に対し、景品表示法違反(優良誤認)で措置命令をおこなった。県に寄せられた情報提供をもとに調査を進めた。

県によると、旅館代表者は自らが運営するウェブサイトの温泉紹介ページに、「露天風呂」「内風呂」「露天風呂付客室」の各風呂を浴槽の画像とともに掲載。ページ上部に「自慢の温泉と心温まるおもてなしでお待ちしております」などの文言を載せ、すべての浴槽に温泉が使われているかのように表示していた。しかし、露天風呂については2004年8月24日以降、水道水を使っており、不適正な表示はサイト開設当初の04年12月から今年1月22日まで続いたという。

消費生活課は「消費者が温泉か水道水かを判断することは不可能で、表示を頼りにサービスを選択することになる。温泉を提供する事業者は適正な表示と適切な情報提供をする必要がある」と指摘。県ホームページに温泉表示に関する資料を掲載するなどして、改めて法令順守を呼びかけた。

県が同法に基づく措置命令をおこなうのは今年度3件目となる。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. フランス消費者同盟
    中国家電大手ハイセンスのテレビの品質が著しく向上していることが、フランスの消費者団体UFCの商品テスc
  2. 大正製薬に行政処分
    消費者庁は11月13日、大正製薬が販売する「NMN taisyo」と称するサプリメントに関する表示にc
  3. APLジャパン
    ◎海外の安全施策踏まえ日本の課題紹介 製品メーカーや販売店をはじめ、研究者、一般消費者なども対象にc
  4. パブリック・シチズン
    トランプ次期大統領から政府効率化省の共同責任者に任命されたイーロン・マスク氏が11月27日、自身が所c
  5. 日本消費者協会田中大輔さん
    日本消費者協会理事・事務局長 田中大輔さん ◎適正・的確に消費者情報を発信へ 「利便性向上の影でc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る